江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

斛珠夫人 その2

9~20集

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 九州系列というのは一つの世界観を元に複数の作家がそれぞれの話を作り上げています。だから、当然、作品ごとに作風も違えば味わいも違ってきます。ドラマにしても、同じように実力も人気もある俳優を主役に十分な予算をかけて作られた「九州海上牧雲記」「九州縹緲録」とこの「斛珠夫人」ですが、前の二作以上に個体差が激しい感じです。

 主人公たちの大徵の都が天啓であったり、前朝の最後の皇帝牧雲笙の名前が出てきたりすると、ああ~このドラマも九州系列だったと思い出すのです。

 ドラマも佳境に入ってきて、ようやく皇帝帝旭と方鏨明の関係が見えてきました。

 

 内容にも触れますので、この下への立ち入りはお好み次第ということでよろしくお願いします。

 

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 男ということになっている方海市は師父への恋心を自覚。師父の方も彼女を十分に意識し、陰に日向に彼女をかばっています。でも、この二人、うまくいきますかね。

 帝旭は注輦部から送られてきた緹蘭が、死んだ妃紫簪に瓜二つなことに驚くがかえって彼女への嫌悪を強める。その緹蘭がけなげに皇帝のいびりに耐え、だんだんと彼らの距離を縮めていく話が一つ。

 方鏨明と帝旭のこれまでに関わる話と大徵朝廷内部の話でもう一つ。そして、北の国境をはさんでの鵠庫との闘いの話。

 海上牧雲記や縹緲録に比べて、ファンタジー味が薄く、同じように複数主人公なんですが互いの関係性が強いのでその分ドラマ世界の広がりは限定的な感じもします。ま、今のところです。

 

 褚仲旭は愛する紫簪と共に育ってきた方鏨明と共に和気あいあいとした楽しい青春時代を送っていた。褚仲旭には上に兄たちがいるから皇帝になどなる気はなく、清海公の御曹司方鏨明も皇帝の影になどなるはずではなかった。

 彼らの運命を一変させたのは儀王反逆事件。宗室が次々と殺されたこの時に紫簪が命を落とし、方鏨明は皇帝の柏奚となる。

 この柏奚というのは皇帝が病気やけがをするとそれをすべて身代わりとして引き受けるというもので、日本で言う形代とか人型の人間バージョンでしょうか?反乱を鎮圧した二人は、皇帝と正体を隠したその忠実な臣下方緒ということになったわけですが、まだまだこの当時のいきさつは出てくるはず・・・と思います。

 あくまで方鏨明は死んだとしてきたが、帝旭は彼に清海公の爵位を継いで再び表舞台に立つように命じる。

 皇帝が師父に昔の縁談を持ち出したことで、方海市は傷心。北の国境にある黄泉関の軍営に赴いてしまう。

 北の部族鵠庫との闘いが展開。方海市は鵠庫の左部の王を射殺、彼らから命を狙われることになる。

 捕らわれた彼女を救うために方緒も乗り出してきます。

 ところが、彼がいない天啓では大事件が・・・

 

 この話の中心はやはり方緒=方鏨明と帝旭、そこに方海市の関係だと思うのですが、まだ皇帝に方海市の秘密はばれていません。

 

 ここまで見てきて、どうにも登場人物の誰も彼も不憫キャラに見えるんです。それに彼らだけでなく、裏の顔、本人も知らない秘密とか隠してる秘密とかなんとかで見た目通りではないキャラがたくさん。

 わりに見かける話や仕掛けが多いんですが、その組み立てやそこからの話の転がし方が一ひねりしてある感じで先の展開が楽しみです。

 

 演員的には、方海市の楊冪と方緒の陳偉霆以外にはあまりなじみがないのです。そうなのです、私は徐開騁もお初。名前だけは知ってたw

 楊冪も陳偉霆もアクションがうまいし、物語世界によくなじんでいるので安心感があります。徐開騁の使用前使用後的なメリハリのついた演技も見ていて面白い。

 全48集とかで最近にしては長めなのですが、飽きずに最後まで見ていけそうな予感がしています。

 

 しかし、この二人の人間の命運を連結して、片方が犠牲になるという設定、他の何かでも見た覚えがあるのに、それが何だったかどうしても思い出せなくて悔しい😭