江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

斛珠夫人 その5

39~48集(大結局)

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 きれいにまとまって終わっていました。それだけで高評価してしまう中華ドラマ迷。

 これ、別に九州系列を名乗らなくてもいいよな~とずっと思ってましたが、最後に来てなるほど九州系列なんだと納得。

 衣装や舞台装置も美しいし、楊冪、陳偉霆に徐開騁と言った顔ぶれの見せ方も十分に心得ている感じで目の保養になりました。アクション方面もメリハリとスピード感があって、こちらも満足。

 ドラマ自体はやっぱり手堅く展開します。こいつ裏切る!というキャラはすべて裏切るとかあまり大きく予想を外すこともないので落ち着いて見ていられました。冒頭あたりの異様にハイテンションな帝旭も後半になるとふつうに情に厚いキャラに変身。冷静無表情の方鏨明と二人、愛するものを守ろうとがんばりました。

 

 方海市も緹蘭も男二人に振り回されている感じがぬぐえませんが、しっかりと自分を持って行動しているところは悪くないです。でも、その分柘榴が方卓英振り回した感もあるw

 このドラマでは方鏨明と方海市の師弟間の恋愛が描かれているんですが、中華古装世界では決して侵してはならない禁忌のはずなのにこの九州世界では問題にならないわけ?などとも首をひねりつつねばねばしない恋愛ドラマはしっかり楽しめました。

 もっとも見ながら方鏨明の方が師父!と何度自分に言い聞かせたことかw

 まあ、突っ込みどころはいっぱいなんですが・・・お約束の髪の毛バサ~の男装バレ、崖落ちとかもあって、楽しく見てました。

 しかし、人間だけでなく、大荷物積んだ馬車ごと崖落ち、もちろん無事に再登場するのですが、本人たちはともかくそのでかい馬車と荷物をどうやって運び出したのか説明してほしいものです。

 ということで、以下内容に触れますので、立ち入りご用心でお願いします。

 

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 斛珠夫人という称号を与えられた方海市が西平港で大活躍、その能力を認めた皇帝の命で朝議に加わることになる。ここでもまた反対!と言って、皇帝にやり込められる情けない重臣一同。

 ここから緹蘭の実家注輦部を初めとする北の部族との話になります。彼らが大徵との友好関係を維持し、戦争を避けようとする帝旭や方鏨明たちです。

 北の民が神としている龍尾神を天啓に連れてくるという帝旭、反対する方海市たちですが、皇帝の真意は方鏨明を治療させようというところにあった。

 龍尾神とみなされたのはかつて海市を助けた琅嬛、彼女は天啓に行くことを承知します。これを阻止しようとする一団に襲われた結果が上の方で書いた崖落ちなのですが・・・そもそも水中から出られない琅嬛を運ぶのに入れ物が小さすぎないかとかあれこれ突っ込むしかないシークエンス。
 でも、琅嬛には天啓に来てもらわないと北方部族との和平は維持できないし、方鏨明の解毒もできないし・・・と大結局に向けての話が進まないから、ここはそっとスルーw

 最後の戦いは黄泉関あたりでの北方部族との闘いかと思っていましたが、そうはならずに天啓を舞台の攻防戦となりました。

 大徵の皇位そのものを奪おうとした注輦部の陰謀、それに翻弄された緹蘭、彼女を愛した帝旭の物語と並行してと方海市たちの物語が進みます。

 一度は柏奚の関係を解除し、死んだことになって、方海市と二人の暮らしを始めた方鏨明。幸せな二人ですが、そこに天啓の一大事が知らされる。こうなると黙ってはいられない二人、海市は援軍の調達に、方鏨明は単身皇帝を救いに天啓へと向かいます。

 反乱軍を制圧することには成功しましたが、帝旭も緹蘭も命を落とす。残されたのは早産のために今にも息を引き取りそうな皇子だけ・・・

 方鏨明は再びこの皇子の柏奚となることを決意、海市は斛珠夫人として皇子と共に国を支えていくことになります。この姿に「燕雲台」を思い出すのは当然でしょう。

 そして、鵠庫の皇子奪洛に戻った方卓英は北の大陸をまとめることに成功します。彼は死んだと思っていた柘榴と再会して幸せいっぱい。

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 こうして方鏨明の教え子二人が九州世界の南と北を治め、平和が訪れます。


 話としてはうまくまとまっていました。
 恋愛方面でも3組のカップルはそれぞれ愛を成就させています。パタンは悲喜こもごもですが、一番幸せに終わったのは方卓英と柘榴でしょう。
 しかし、奪洛は立場を固めるために叔父の娘塔拉と結婚してます。彼女、花婿の結婚当夜からそっけなくされ、次に登場したら「奪洛を守って死にました」のナレ死ってあんまり気の毒な扱われ方。

 とにかく最後まで見終わって、おいおい~それどうするんだ?という頭かきむしりたくなるような部分が少なかったのはうれしい。「海上牧雲記」のようなことになってたらもううんざりだった。

 聞くところによると原作では方鏨明は自宮してるとかで、それがどうなるかにも興味がありました。陳偉霆、やっぱりやりませんね~それも悪くないかと思ったんですが。

 この三組含めた人間関係や恋愛関係も原作とドラマではずいぶん違っているようですが、ドラマはドラマとしてきちんとまとまっていたので文句はないです。ただすべての原点にあるらしい儀王の反乱がほとんどナレーションで説明されていて、ドラマとしては描写される部分が少なかったので今一つ消化不良なのが残念。ドラマのその後はいらないけれど、その前をもうちょっと見せてほしかったです。


演 員     角 色

杨 幂  飾  方海市/叶海市
陈伟霆  飾  方诸/方鉴明
徐开骋  飾  帝旭/褚仲旭
陈小纭  飾  缇兰/紫簪
王 森  飾  方卓英/夺罕/夺洛
王星辰  飾  特木格
袁雨萱  飾  柘榴
叶 青  飾  褚琳琅
曾泳醍  飾  鞠七七
李 泰  飾  汤干自
黄俊捷  飾  周幼度
叶莜玮  飾  褚季昶
韩秀一  飾  苏鸣
丰楚轩  飾  张承谦
董 璇  飾  琅嬛
马睿瀚  飾  索兰
张芷然  飾  塔拉


職員
出品人     孙忠怀、曾嘉、张量、江中
制作人     高琛、李尔云
監 制     韩志杰、赵若尧、赵文竹、李丹、李丹
原 著     萧如瑟
導 演     金沙、俞波、冯启桓
編 劇     张林楠、成钏、刘然
美術設計 邵昌勇
動作指導 于永刚
造型設計 陈顾方、方思哲
視覚特效 张卓、王志轩