江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

鏡・双城 その1

1~10集

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 配信開始までには李易峰が「青雲志」以来の古装劇主演ということで話題になってました。実際に始まってみると「悪くはないんだけど、なんか違うんだよね~」と言う感じでしょうか?スタッフも演員も悪くないし、お金もかけて制作しているのはわかるんですけど、やっぱりなんかもやもや微妙な気がしています。

 それに加えて、とんでもなくおもしろかった「雪中悍刀行」の後、同時進行がやっぱりとんでもなくおもしろい「開端」という比べられたくないような佳作が並ぶタイミング。比べなきゃ、結構普通におもしろく見てられるかもしれない。

 ドラマはいつものようにドラマ世界の説明から開始。中華ドラマって、神話世界、それをベースにしたファンタジー、架空歴史世界とか、前提になる部分を先に視聴者に説明しとかないとどうしようもないという作品がとても多い。そこは日本のドラマとの大きな違い。日本ではそういう分野はほぼアニメでしょうか?

 

 舞台になる雲荒世界には蒼流、泉先、空桑の三つの国があった。このうちの泉先は鮫人の国、蒼流と空桑が人間の国、蒼流は野心むき出しに空桑を狙っています。

 その空桑の皇帝のご落胤真嵐、鮫人で海皇の蘇摹、空桑の白王の長女で太子妃に決められている白瓔の三人が主役。

 あっちでもこっちでも「あなた様は、実は!」ですが、真嵐と白瓔は婚約してるのに蘇摹と恋仲になってしまって、ひと騒動。この辺で、三角関係なんかに突っ込まれたらウザいな~と思ってしまったドロネバ恋愛物苦手人間。

 ところが、そうはいかずに蒼流が攻めてきて、あっさり空桑占領したようで、あっという間に100年後に場面は変わってしまいました。

 空桑の太子として蒼流に抵抗した真嵐は帝王の力を封じられ、100年の間眠り続けている。白瓔は白王となって、他の5人の王と共に空桑の人民たちを海中の無色城に「睡眠」させている。そのために霊識を消耗させた彼らは日光にあたることができなくなっている。ヒロインの体から煙が出てくるという変にリアルな演出w

 100年経って戻ってきた海皇・蘇摹。真嵐の復活のカギを握る指輪「皇天」を手に入れた那笙、復活した真嵐・・・彼らが再び白瓔たちと出会い、100年後の話が始まります。

 

 まあ、話は普通におもしろく見られるんですが、どこかモヤってくるんです。

 

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 例えば、この世界の全景はこんな感じなのですが、撮影したのは横店影視城。実際の建物と空桑の鏡塔などCGの背景の落差がなんかちぐはぐ。

 空桑の宮殿内の造形が白に金・・・三生三世シリーズでも、「宸汐縁」でも「花千骨」でも、同じ色合いのセットでしたが、これ、どこから来てるんでしょうかね?中華神仙世界でこの色の組み合わせってドラマ以外で見たことがないような気がするんですが?

 太子妃白瓔と下僕として宮殿に潜り込んだ蘇摹の寝具が全く同じとか、こういうところの作り込みもきっちりしてほしい。

 この世界ではみんな長生きなようで、普通に「100年経ちましたね~おひさしぶり」という感じ。なら、別に100年設定しなくてもよかったような気もする。

 

 いつものように原作のファンからは配役やら展開やらに厳しい突っ込みがはいっています。原作は全く知らないのですが、残念ながら現時点では「原作も覗いてみたい」という気持ちは起こっていません。

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 李易峰の蘇摹はどうしても古剣奇譚の百里屠蘇と青雲志の張小凡の影がちらついてしまいます。これなんか黒小凡かと思ったw

 青雲志から5年くらいはたっているはずなので、そこから飛躍した演技を期待したいところ。

 

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 真嵐を演じている鄭業成、彼は「古剣奇譚」の時には馬天宇の方蘭生の下僕で出演してましたが、後から確かめて初めて「ああ!」となる程度。この6,7年の間の活躍はほんとに大きくて、子どもの成長を喜ぶ気分になってしまいます。

 

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 白瓔には陳鈺琪。この人も最近主演作がどんどん増えています。

 他にも劉海寛@「陳情令」沢蕪君を初め、劉暢、岳跃利、譚凱、王媛可、韓承羽などのおなじみの顔が登場。

 

 とにかく100年経って、白瓔と真嵐の結婚話はなかったことに?

 封じられてしまった真嵐の力を取り戻すミッション、その先の対蒼流戦、泉先の民を救おうという海皇蘇摹たちの動きに、恋愛ドラマが絡んでくるようです。

 

 「陳情令」の日本語吹き替え版登場というニュースの出た昨日、数年前に比べて確実に中華ドラマ視聴者が増えているのを感じます。
 このところこのブログの「琅琊榜」の旧記事にも訪問いただいたり、ツイッターの数年前のツイに「いいね」いただいたりしています。遅ればせながら、「琅琊榜」の波もまた来たのかなとうれしくなりますが、これが数年早ければな~と少々恨めしく思わないでもない今日この頃です。