江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

骨語2 その1

1~16集

f:id:maimaimaigo:20220327223350j:plain

 

 2018年に出た「骨語」の第2季になります。このドラマは中国の警察ドラマにしては珍しく、外枠の謎解きがなく単発の案件を捜査チームが解決していく展開。どちらかと言うと日本やアメリカ製の警察ドラマに近い構成です。つまり、全部見なくても話は通じるし、作ろうと思えばいくらでも続編が作れる・・・はず。

 派手な銃撃戦もなければ、超能力者のような画像師が出てきたりはしません。起こる事件はけっこう派手なんですが、プロの暗殺集団が出てくるようなタイプの事件もなく、ドラマとしてはかなり地味。でも、こういう質実剛健な感じのドラマ、好きです。

 

 事件を捜査するのは、第1季に登場したチームリーダー尚桀、法医夏萤、追跡の専門家李学凱の三人に、情報捜査担当の胡茜、新人林非同が加わった5人。

 尚桀と夏萤の二人が経験も立場もチームの指導的立場、胡茜とチームに入ったばかりの林非同の若い二人との間にあって彼らの兄貴分として真っ先に駆け出すのが李学凱とそれぞれの立ち位置や専門性がきちんと整理されているのがすっきりしていて見やすいです。
 
 捜査方法も、法医夏萤の検死、胡茜の情報処理、足で稼ぐ李学凱と林非同、それをまとめ推理指揮していく尚桀とチームのバランスがとれています。チーム内の人間関係の描写は最低限で余分な恋バナなんかに時間を割いていたりしないのが私好み。

 

f:id:maimaimaigo:20220327224114j:plain

 

 水中の車から死体が出てくる、バラバラ死体が発見される、複数の骸骨が発見される、8年前に死んだはずの人間の死体が見つかるとか次々事件が起こります。それの捜査は、検死、鑑識、IT、聞き込み、聴取のくり返しでオーソドックス。街中を被疑者を追って駆け抜けたりもしますが、そこに重点が置かれていないので、あっさり。

 ここでも起こる事件の背景には現実社会の状況が反映されています。大企業や政治家と言った大物が引き起こす派手な事件ではなく、市井の市民たちが引き起こす事件が表に見える以上のどす黒い真相や根深い悪意を見せてきます。

 古装日照りというより武侠日照りの中、しっかりしたミステリが見られるのはありがたいです。