江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

立功・東北旧事

1~12集(全)

 

 「光渕」が出てこない。予想はしてたけどね~

 古装劇もちょっと私向きのが出てこないので、全く色合いの違ったドラマを覗いてみました。お薦めもいただいたし、12集だから短いし・・・

 1990年の中国東北地区にある小さな街双魚河で起こる事件を取り扱ったドラマです。主人公は工場の保安係をしている商全亮とその甥で刑事をしている胡廷。商全亮は妻には逃げられ医者になった娘には相手にされず、宇宙人が地球に侵入してきていると真面目に主張し、それを暴いて手柄を立て、娘に見直してもらいたいとあせっている。胡廷は熱血刑事ではあるが、そのために戸籍科に移動させられようとしている。彼も手柄を立てて、何とか名誉挽回したいと考えている。

 

 そんな二人の住む双魚河市では殺人事件が相次いで起こる・・・早速それを解決するのは自分だと首を突っ込みたがる商全亮。胡廷や警察関係者は、すぐに宇宙人の仕業とか言い出す彼をまともにあいてにせず迷惑顔です。

 

 そもそも商全亮は雑誌の探偵ものや宇宙人ものを乱読、それと現実がごっちゃになっていて、殺人事件捜査で手柄を立てたら警察の捜査に関わって宇宙人の陰謀を探すのだと思い込んでいて、自分で自分に送る感謝状を用意したりしています。

 というと喜劇タッチに聞こえるんですが、主人公たちはじめ彼らの家族や犯罪者サイドにも「ツキに見放された」感じのキャラが揃う。そんな展開?と言いたくなる不条理な展開も多く、決して笑ってばかりはいられない感じです。

 

 街の顔役とその敵対者、市外の犯罪者グループらが悪事を企み、主人公たちがそれに対抗するというようなドラマではあるんですが、彼らの思い込み、勘違い、偶然の事故等が度重なって、事態はカオス。日本軍が残した金塊だの、謎の病原菌だのと話が広がっていって、よくこのドラマ、結末がついたものだと思うのですが、一応大団円で終わりました。

 

 立功というタイトルの通り、なんとかして手柄を立てたいと焦る商全亮が何とも物悲しいのですが、
 彼と親しくしている餃子店の老板娘とか胡廷の妻、商全亮の同僚たちとかみんななにかしら暗い雰囲気を抱えています。

 

 商全亮を演じているのは、著名な喜劇役者だということですが、登場人物たちが特に滑稽な演技や科白をいうわけでもなく、全体的になんとなく歪んだ感じがするというかひびの入ったガラスを通してみているような落ち着かなさが特徴でしょうか?

 誰にでもお薦めするわけではないですが、たまにはこういうのも悪くないかと思います。

 

演 員     角色
范 伟  飾  商全亮
余 男  飾  贺雪琴
潘斌龙  飾  胡廷
种丹妮  飾  商瑾
袁 晶  飾  吕玲
韩彦博  飾  边第五
刘冠成  飾  老刀子
罗 辑  飾  高英勇

出品人    赵毅、谢颖、庄严、张爽
制作人    赵毅、郑浩
监 制    张军、谢颖、戴娆、毕述林
导 演    查慕春
编 剧    查慕春
艺术指导    史建全
美术设计    王松林
动作指导    康景麒
造型设计    魏辉辉
服装设计    于宏欣