江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

雲襄伝 その1

1~9集

 

 少し出遅れて視聴開始しました。「漫長的季節」を一気見した後、視聴意欲が低空飛行の「無眠之境」と超低空飛行というより不時着寸前の「長月燼明」を見るよりは、新しいの試してみるか?くらいの感じで視聴スタート。

 それでも「武侠劇」と銘打ってるし、主役は陳暁と毛暁彤なのでそう外れはないだろうと、そこそこに期待。

 この陳暁と毛暁彤の組み合わせと言うと、あのトンデモ「神雕侠侶」の時の楊過と郭芙なわけですが・・・思い出すまい💦

 

 今回の陳暁が演じる「雲襄」は本来の名前は駱文佳、子どものころに父や一族を皆殺しにされ、自分一人が助けられて雲台門で修業を積んできました。この彼が、初めて江湖に姿を現すところから話が開始。この雲台門というのは、「私欲を捨てて、天下国家、人民大衆のために尽くす」というのが教義で、雲襄も父の形見も復讐心も捨て去れと言われていますが、もちろんそんなことできるわけはないと話が転がり始めました。
 珍しいのは、雲襄は武芸ができない、十呼吸の間だけ「加速装置」が入ってみたいに超スピードで動けるという技「逃十息」を持っていますが、彼のスキルは策謀をめぐらすことで、さっそくいろいろと能力を発揮しています。

 


 毛暁彤の演じる「舒亜男」も雲襄同様に復讐を誓って、江湖を渡り歩いています。彼女は武芸の達人で、雲襄の命を救った恩人が、彼女の養父ということで二人が力を合わせることになります。

 この二人と行動を共にするのが、刀客の金彪。金十両という二つ名を持つ強面で、腕の立つ刀客ですが、情に脆いところもあって孤児たちの援助をしているという詐欺師夫婦にあっさり騙されたりもしています。これを演じるのが劉冠麟、彼のこういう役いつ以来でしょうか?コメディも反派もいいけど、こういうキャラが見たかったので満足。

 

 もう一人、南都の朝廷御用達という大きな店の当主、ただし店を仕切ってるのは姉で、自分は武芸者になりたがっている蘇鳴玉とも知り合って、南都の商人の権力争い、権益の争奪戦に巻き込まれていきます。

 というより、わざわざ巻き込まれに行っています。

 


 南都の水上の運送業をしきるのが戚天風で、王勁松がめっちゃ圧のある反派を演じています。この人のアクションシーンもすごく久しぶりです。

 他にも蘇鳴玉の姉蘇懐柔に秦嵐、その店の大番頭的な存在銭栄にめずらしく皇帝でも仙人でもない役で黄海冰が登場、こちらもたまにはきちんとしたキャラ演じてほしかったので満足。

 

 ドラマは、主人公たちの復讐話を軸に江湖の門派の話や朝廷あたりにも広がっていくようですが、現時点ではまだそこまではいっていません。ただ、主人公が育ってきた雲台も一枚板というわけでもなさそうです。

 

 とにかく南都の賭坊を買い取った雲襄と蘇鳴玉はそのために大きな借金もしているし、地元の顔役や戚天風たちとの間に緊張感が高まっています。蘇鳴玉の家を潰そうとする陰謀と雲襄達の対抗策がぶつかってきたところで、全体の四分の一が終了。

 生糸を治めていた倉庫を燃やされて窮地に追い込まれた蘇家は、他の土地から生糸を仕入れようと計画します。が、それを阻止して、手持ちの生糸を高価で売りさばき暴利を手にし、蘇家の商会のリーダーの地位を奪い破滅させようという計略が進んでいます。それを防ぐために水運ではなく、陸路を使って荷を運ぼうと出発しましたが、もちろんそこにはわんさかと罠がはりめぐされていることでしょう。

 

 陳暁が演じるキャラは武芸ができず(ほんとか?と思ってる視聴者w)周りの人間をうまく利用したり、言葉巧みに敵を操ったり、思い切った賭けに出たりと頭脳戦を繰り広げています。その合間に、ちょこちょこと「逃十息」を使って、窮地を逃れたりもしています。最近立て続けに彼の主演作が出ている感じですが、私の見た中では一番かわいげのあるキャラかもしれません。
 敵が来た、梁の上に身を隠そう!でも、軽功ができるわけでもないので、引っ張り上げてくれと腕を伸ばしてぴょんぴょんしている雲襄とかなかなか意外性があって楽しいです。

 

 復讐話が複数、蘇家周辺には身分違いの恋とかねばつきかねない要素も複数、予断を許さないところもありますが、今のところ恨みがましいウザキャラもけたたましいウザキャラも出てきてないんで、楽しく視聴ライフが送れています。