江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

蓮花楼 その1

1~8集

 

 成毅、曽舜暉、肖順尭主演の武侠ドラマということで視聴スタート。

 導演の郭虎、任海寿の両方が玄幻劇、それも恋愛ドラマ系の人なんで、相当に不安だったのは、好みの問題です。

 見始めてみると意外や意外、第8集まで男主1の「相手役」らしき女性キャラが登場してこなくて、実にすっきりあっさりした展開はもろに好みで大満足しました。

 成毅演じる主人公の李相夷は武芸の天才少年でわずか15歳にして天下第一高手となり、17歳で四顧門という門派を立てて門主となった。20歳で武林を統一した李相夷は武林の注目の的、多くの武芸者から戦いを挑まれることになる。

 李相夷は、彼を引っ張り出すために犠牲となった師兄単孤刀の遺体を渡せと邪派の第一高手金鴛盟の盟主笛飛声と嵐の中船の上で対決、共に傷を負い、李相夷は海の中に姿を消す。

 

 そして、10年が過ぎます。李相夷は死んだと考えた四顧門はまとまりを失い、ばらばらに。笛飛声が姿を消した金鴛盟も勢いを失っています。

 

 少年方多病は彼は父は戸部尚書、母は天機堂堂主という名門のおばっちゃまですが、百川門に入って、名を挙げ、四顧門を立ち直らせたいという野望を抱いています。彼は、子どものころに一度だけ出会った李相夷を勝手に師父と呼んであこがれている。

 その方多病は、町でであった神医李蓮花と次第に親しくなりまとわりつくようになります。李蓮花は「狐狸精」と名付けた犬を連れ、「ハウルの動く城」みたいな移動式の「蓮花楼」で江湖を渡っています。

 

 実はこの李蓮花は、海に落ちて姿を消した李相夷の10年後の姿。武功も内力もなくした彼は、過去とは一切のつながりを断ち、町で医者をしながら、師兄の遺体を探し続けています。

 李蓮花のこの設定、言うまでもなく「琅琊榜」の梅長蘇や「有翡」の謝允と重なるんですが、軽功はできるので謝允、もうすぐ命の期限がくるというので梅長蘇も?
 しかも、助けられたときに使われた施術のせいで、知り合いにあっても気づかれないというほど容貌が替わっているというんですが・・・こちらは「陳情令」魏無羨同様に中の人が同じなので、そんなことないよね~レベルの変身。もっとも李蓮花の時は成毅自身、李相夷の時は陳張太康が配音していて、少しは差別化を図っている模様w

 

 李蓮花は、迷惑顔をしながら、方多病に引き込まれる形で奇怪な事件の謎ときに取り組むことになります。ミステリ風味もかなりしっかりとあって、こっち方面でも満足。

 

 そうこうしているうちに、李相夷と同じく姿を消していた笛飛声が10年の修業を経て、金鴛盟の盟主として復活。ただし、彼も内力を完全には回復していません。

 

 李相夷は笛飛声に師兄の遺体探しに協力し、李蓮花の正体を黙っていることを条件に成功報酬として失った内力を回復するのに有効な「洗経伐髄訣」を渡すという取引をもちかけます。仇同士の笛飛声と李相夷ですが、同行して江湖に乗り出していくことになりました。まずは百川院賞剣大会に向かいます。

 そんな二人の正体を夢にも知らない元気な家出少年方多病ももちろん同行しています。

 

 成毅の初めて武侠劇ということですが、いつもの恋に悩んだり、親やらなんやらに苦しめられる公子役とは違って、ちょっととぼけた感じのある李蓮花が良い感じです。

 曽舜暉は「説英雄誰是英雄」などに比べてずっと若くてかわいげのある少年です。前後から考えると李相夷との間には10歳近い年齢差があると思うのですが、十分そういう感じを出しています。腕は立つけど、経験の浅いおぼっちゃまを適当にあしらいながら、育て上げていく感じでしょうか?

 当初は正邪のトップ同士の対決でごりごりの反派に見えた笛飛声ですが、復活して李蓮花の正体を見破ったあたりから「あれ?」となりました。結構なバディ感が出てきてるw

 

 今のところ、この笛飛声の復活を持ちかねていた角麗谯というのが目立つ女性キャラですが、8集まで来て李相夷のかつての恋人というのが姿を見せ、回想シーンでくるくるしたりして・・・不安が募っております。そっち方向には行かないでほしいです。

 

 ということで、ほとんど恋愛ドラマ要素のない1~8集を楽しく見たところです。

 それだけでも十分ポイント高いのですが、各エピソードにはお馴染みの面々がゲストで登場しているのも楽しいです。それに、ミステリ要素も濃いとなれば、これはもう視聴継続するしかないですね~