江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

大理寺少卿游 その4

28~36集(大結局)

 

 さあ、こちらもクリアしましたよ~中華ドラマタイムの時間が戻ってきてうれしい。

 いくつもの謎をそのままに話を進めてきた感のある前回までの視聴分に対して、今回の視聴分では一気に謎が明らかにされ、クライマックスを迎えていきます。

 黒羅殺の正体、小枝花の正体、彼らを操っているのは誰か、邱慶之は敵なのか味方なのか、李餅が今のような状況に陥ったのはどうしてなのか、武則天は何を考えているのか、父親が罪人となった上官擒はどうなるのか、陳拾は兄を見つけられたのか?etcetc

 山のようにあふれる「アレはどうなった」を抱えたままの視聴者は、大結局にむけて一気に謎が解かれ、隠されていた事実も明らかにされて、すっきり爽快感を味わえるという仕組みですかねw

 

 画像以下、内容に触れてますので、立ち入りご用心でお願いします。

 

 猫の姿を見た邱慶之が「李餅・・・」とつぶやいたときから、彼は見かけ以上に李餅やこの一連の事件の裏に精通していると見てました。彼は永安閣の閣老たちが一枝花を利用して長生不老を得ようとする悪事の手先になっていると見えるので、ラスボスに大化けしても悪くないなと思っていたんです。外れました。私は根性悪の視聴者w

 

 この邱慶之@魏哲鳴と李餅@丁禹兮の組み合わせもなかなかの目の保養ですな。

 

 思いがけず、不老不死となって何百年も生きてきた一枝花が、彼を捉えた邱慶之に対して仕掛けたゲームが一連の事件につながり、その中に李餅の件も含まれている形です。

 その李餅は、猫の姿で正気を失ったところを明鏡堂の面々に発見されます。李餅が一番恐れていた身バレです。ところが、彼らは李餅の秘密を知っても変わらずに「少卿大人」と呼び、これまで通りに自分たちの上司、仲間として接します。
 予想通りの反応ではありますが、これで李餅がずっと抱いていた恐怖心、後ろめたさが一掃され、彼は一挙に自己肯定感を取り戻します。
 
 このドラマには李餅だけでなく、邱慶之、陳拾、崔倍ら多くのキャラが持つトラウマとか劣等感を払拭していくエピソードが展開されているのが印象的です。

 私はこういうキャラ設定がしっかりしていて、他を貶めることなくそれぞれ自己肯定感を高めていくようなドラマ展開が好みなんです。なので、自分の優越感のために人を蹴落としていく後宮劇とかが苦手。

 

 原作の「大理寺日誌」とはキャラの設定も扱いもずいぶん変わっています。新しいキャラの設計もドラマ内での位置づけもきちんとされているので気にはならない感じです。原作通りなら邱慶之なんかとっくに処刑されていますし。

 

 武則天の扱いも原作とはずいぶん変わってますね。ドラマで原作のような極端な描写はできないのは仕方ないとしても、こちらの武則天まだまだおとなしい。でも、姿をはっきり現さない裏で絶対なんかやってると思うし、この武則天に「天山童姥」味を感じる金庸迷。

 

 自分たちの私欲のために戦争を起こし、兵や民を犠牲にした永安閣の閣老たちは捕らえられ、3年前から始まる一連の事件には幕が引かれました。けど、猫の自分も肯定的にとらえるようになった李餅と明鏡堂の仲間たちは原作のような関係になって、第二季も十分作れる終わり方と見ました。

 

 李餅と邱慶之の少年時代から現在に至るまでの話がひとつながりとなったのは大結局近くです。クライマックスになって、冒頭の事件で登場したでんでん太鼓をもった幼女とその叔父が再登場して陳拾を助けるとか、文字を読めなかった陳拾が見事な文字を大量に書くとか、随分遠回りした伏線の回収も行われました。

 その上、ドラマ終了後のエンドタイトルが流れるところで、「全剧终  还有几件小事・・・と出てきて、「李餅の他にけがをした小動物はいません」「阿里巴巴と王七は勝手に借りた衣服をちゃんと返した」とか「王七は司直に戻れた」「食事代を払いに行った」とかが次々に流れ、このしつこいまでの「伏線回収」というか「注意書き」がまたツボでして・・・w
 こだわりの強い視聴者、あえて言えばアンチが重箱の隅つついてくるようなところを見事に先取りした感じなんですよね~

 

 このドラマ、どうやら私の好みにピタリとはまった感じで楽しく見終わりました。きっとリピしますな

 ということで、また何がいいたいのかさっぱりわからない感想文でした。

 

 でも、ご覧になったらきっと楽しんでもらえるドラマだと思うのです。日本上陸、期待してます。

 

 

演 員     角色    配音
丁禹兮  飾  李饼
周 奇  飾  陈拾    昱霖
魏哲鸣  飾  邱庆之   孙睿扬
丁嘉文  飾  崔倍    孙路路
张奕聪  飾  孙豹
冯 满  飾  王七    张赫
娃 尔  飾  阿里巴巴  任京浩
任 敏  飾  上官檎   徐佳琦
杨皓宇  飾  袁不二
于荣光  飾  李稷
奉天  飾  来仲书
汪汐潮  飾  一枝花   李靖
杨 亘  飾  胡四    陈啟刚
孙美林  飾  胡姬    楚越
王同辉  飾  吴亦人
岳 旸  飾  吕清    孙鹏
连奕名  飾  上官琏   杨默
葛 四  飾  陆城隍
言 杰  飾  徐虎    赵哲豪
张熙然  飾  圣人    郑言
裴佳欣  飾  员外郎妹  周侗
萧松原  飾  老白    栾立胜
葛凡之  飾  秦纨    梁亚锋
洪 潇  飾  寇娘    卜群
马 驰  飾  王质    李昊甲


出品人     龚宇、李德来
制作人     戴莹、孙永焕
监 制     王晓晖
导 演     王威
编 剧     魏思远
配 乐     陈域、解男
艺术指导    邸琨(艺术总监)
动作指导    张贵博
服装设计    茹美琪
视觉特效    张卓