江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

射雕英雄传之九阴真经 その2

  いい人ばっかね

 

さてと、BGMに悩まされつつ看完了した「射雕英雄传之九阴真经」です。ドラマは面白かった。
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 黄薬師と馮衡の出会いから死別までの間に、第1回崋山論剣、桃花島の6人の弟子の集合と離散、陳玄風と梅超風の出会いから桃花島破門までがこのドラマの主軸で、原本の射鵰英雄伝には触れていなかった「中神通王重陽」に比べると崋山論剣や王重陽と周伯通の大理訪問、桃花島の弟子全員破門とかが描かれていたけどねえ…とにかく、登場人物の「前歴」が楽しい。
まず、黄薬師は青海派の弟子として登場。愛する師妹を横恋慕した師父に殺され、復讐する。東邪は東邪らしく師父殺しもきっちり。彼の周りには、死んだ小姉妹のほか、孤独な彼を慰める玄人の女性、彼を助けたもともとの桃花島主の娘、そして妻となる馮衡と4人の女性。馮衡に惚れぬき、ひたすら彼女だけを愛している。
 姜大卫の黄薬師は、自尊心に溢れた堂々とした孤高の達人って雰囲気に、女にのめりこむ甘さがあって、好感がもてました。
 その馮衡は、金国の王女で薩満教の聖女として登場。皇帝をもしのぐ力を持つ薩満教の教主に結婚を迫られ、父を殺され、毒をのまされた上で放り出される。
 陳玄風は、なんと鉄掌幇の笈千仭に子どものころから育てられてきた正義感の強い真面目な青年で、こちらも師父の娘と恋仲。しかも、江湖で知り合った周伯通に無理やり義兄弟にさせられ、「大哥」と呼ぶようになる。師父が徽宗親子を金から救うという名目で九陰真経を狙って、掌門の上官南を殺してしまったことを知り、鉄掌幇と決別する。そして、周伯通の前で、梅超風こと梅若華と成婚。
 つまり、(令孤沖+郭靖)÷2なんですわ、この陳玄風。先に、張智霖の94射鵰英雄伝見てたもんで、周伯通に「大哥」というたびに、「あんた、郭靖じゃないよねえ」と確認したくなった。
 梅超風は、西毒の弟子で、彼のおいの欧陽克を世話してたりする。陳玄風と知り合ったことで、西毒を裏切り、黄薬師のもとに夫婦で弟子入りする。
 いったい、このメンバーで、どう黄薬師を裏切るんだろうと思ってたら、西毒に死穴を突かれた梅超風を助けるために、曲霊風たちが九陰真経をわたし、自ら足の筋を切って島を去っていく。
 そして、九陰真経を手に入れた欧陽鋒は、全真教、丐幇、大理と強敵を倒し、桃花島にやってくる。黄薬師との決戦のさなか、馮衡は黄蓉を産み落とす。その泣き声を聞いて、「克児」と混乱する西毒。
 そして、黄薬師は馮衡の面影を胸に、忘れ形見の黄蓉を抱いて、武功を磨き続けるのでした。

 

 って、お話。これってひょっとして「神鵰侠侶」はおろか「射鵰英雄伝」にもつながらないんじゃないか?
 陳玄風と梅超風は、桃花島を追放されたとはいえ、九陰真経をもってないし、玄風には悪気のかけらもない。正義感と愛情の塊、まるっきり郭靖。

 

PS 見直してみたら、「西毒に全部渡すわけには・・・」本の後ろ半分を引きちぎってた。だから、持ってないってわけじゃなかった。
 
 周伯通は大理に行って、劉貴妃と知り合ってるけど、片思いじゃないのかい?
 九陰真経クリアの欧陽鋒と対決した周伯通、洪七公、段智興たちは生きてるのかい?死んではいないかい?
 第一、もう西毒は意識が混濁してないかい?

 

というところで、郑伊健が南帝をした「南帝北丐」が残ってるわけです。