江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

精武英雄 陳真

駆け足クリア


この前の趙文卓の霍元甲のこれも微妙にずれた続編。
タイトルやもともとあったCMへの切り替えの前後に繰り返し趙文卓の霍元甲が出てくるし、話としちゃきっちり前を受けてるんだけど、なあ。
例の小叮当が前は鉄頭で出てたのに、今度は霍元甲の遺児東覚に化けてたり・・・まあ、そんなもんですか。

物語は、霍元甲の死後仏山で流派の統一を目指していた陳真が上海に命がけで戻ってくるところからスタート。その列車で知り合った于荣光演じるところの学校の先生と作家の夫婦、中国の経済を守ろうとする富豪父娘、それに上海の裏社会のボス親子、陳真と勝負を挑む日本人武術家、悪だくみ満載の日本企業、それと結託した中国人企業家やらマフィアやら、官僚やらがたくさんの人物とたくさんの出来事が入り混じった32集。
霍元甲も多分、これとおんなじ作りだったとすると、あそこまで超ダイジェスト版にしちゃったらわけがわからなくて当然だわなあ。

話の一つは、もちろん陳真vs中国武術家、日本武術家、世界の武術家という武打シーン。これはゆっくり堪能・・・
イメージ 1でも、それより話を際立たせてたのは、席飛楊の于荣光。もとは小学校の先生、反日記事を書いたために妻を殺されたことをきっかけにマフィアに入り、あっというまに頭角を現し、ボスの座に就く。なんで、于荣光が学校の先生?と思ってたら、やっぱり…だったわけですが、あまちゃんの正義感から、絶望したエリート、そして人殺しも平然とするマフィア、実は上海の裏社会を一掃するための権力を手に入れようとした男を好演、かっこいい中年男性です。
ついでに、そのマフィア(いい方は紅幇、悪い方は青幇)の兄貴分をやってたのが、長髪なびかせた趙毅@碧血剣安剣清。これがも、なかなかかっこよかった。当時は、地毛で安剣清できるくらいサラサラの長髪だったのねえ。どうでもいいけど・・・
もう一人、卓凡がやっていた田岡次郎という日本人武術家、彼は軍部に利用されて陳真に挑戦するが、敵わず、日本軍に殺される・・・この人物が、陳真のライバルで堂々とした武術家として描かれてる。ダイジェスト版の日本人像だと、好人はいなかったようで、このあたりもこっちはカットなしになった理由かも。

さてと、呉越の陳真は、前作に比べて、性格がいっぺん、思慮深く、我慢強く・・・「南少林」の方世玉といっしょ。老成しすぎじゃないか。さすがに、武打シーンは、見ごたえ十分だった。

どうも武侠に比べて功夫ものには、冷淡な人間で、その分いっぱい見てないのがたまってしまった。
やっぱり武侠もののほうが話のぶっとびかたが尋常じゃなくて、好きなんですよねえ。功夫ものは、アクションはともかく、けっこう話がふつうっていうかまともで、のりきれなかったりすることもねえ。

これも陳真でなく、席飛楊を中心にみるとけっこう話、ぶっとんでるのかもしれませんが・・・呉越迷の皆さんの前でそんなことww