江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

蘭陵王 その2

12~46集 (-"-)

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 やっと見終わりました。というか、正直言うと途中相当量早送りで見ました。
 
 この蘭陵王、評判が二分されているそうですが、私的には全く「好みに合わない」ドラマ。
 
 公平に見て、主役の馮紹峰@蘭陵王、林依晨@楊雪舞、陳暁東@宇文邕の三人をはじめ、俳優陣もなかなかの顔ぶれ、衣装もまあまあ。
 主題曲は五月天だし、スチル撮影は日本の蜷川実花、と話題性をプラス。
 
 時代的にも、北斉北周に滅ぼされるという歴史の大きな転換期。
 
 ドラマ的にもおいしい人物たちがぞろぞろ・・・
 
 だのに、ちっとも面白いと思えない。
 
 以下、なぜ迷子さんは蘭陵王がダメだったかというお話。
 
 
 初めのころは、文句言いながらもまあそれなりに見てたんです。「蘭陵王 その1」の過去記事を見てもらえばわかってもらえると思います。
 その後、雪舞が無事に蘭陵王と結婚できるか云々の騒動が起きて鄭児登場。こういう思いつめた表情のキャラは苦手だよなあと思ってたら、これ以後最悪の展開になってしまった。
 
 もちろん、迷子的には、です。
 
 宇文邕に頼まれて、彼の姪の治療に周に行ってしまうとか、結婚前の儀式を嫌って二人で一般庶民ごっこをするとかいうコメディ場面がすぎたら、話はもう鄭児ワールド。
 
 彼女が雪舞たちにせこせこと嫌がらせをしつづけ、それがどんどんエスカレートしていくというドラマ展開。
 
 高緯が父親を殺して皇位を簒奪したのも、蘭陵王が国のためになるならと毒酒を飲むのも、周が攻めてくるのもなんもかんもハリケーン鄭児のついでみたいなもん。しかもこのハリケーン鄭児、目的が蘭陵王に振り向いてほしいというだけで、悪党なりのでっかい夢がないw
 
 鄭児登場とともに、主役がドラマの流れをリードしなくなってしまったんです。鄭児のたくらみにいい加減気づけよとか、なんでそこでちゃんと話をせんのかとか、いらいらしっぱなし。
 
 だいたいが陸貞伝奇にしても、甄嬛傳にしても、主人公いじめの話はいやというほどあるんですが、主人公たちが決して負けてない。現状を打破するために、どぎつく反撃してる。
 でも、このドラマじゃ、いじめにあっても、悪巧みに引っかかっても、難題を突き付けられても、夫婦そろって耐える、譲る、避ける・・・それで、ようやく途中で鄭児を排除したと思ったら、皇太后リターンズならぬ鄭児リターンズ。
 
 またそれが延々とネバネバ・・・
 
 陸貞伝奇で言えば、あの阿碧がずっとでずっぱりでドラマを引っ張って行ったようなもんです。たまらんよ。
 
 そこへ行くと、北周の宇文邕の方が目的意識をしっかり持って、行動してる。
 流されるままの蘭陵王に比べりゃなんぼかいい男ですわ。
 雪舞にしても蘭陵王にしても、いくらなんでも空気読めなさすぎ。二人でイチャイチャやってる分にゃそれでいいんですが、民が大事だとか言いながら、自分自身が悪者になっても帝位につくとかしないんだもんねえ。
 
 敵役の高緯が鄭児には純愛だったなんてオチをここで期待してない。はでに戦闘シーン繰り広げて、蘭陵王と宇文邕にぼろぼろにされてほしかったなあ。そうでもせんとすっきりシーンが一つもないじゃないか。
 
 結末まで行っても、誰一人得をした人間は存在せず・・・ただまあ、きっちり結末ついてたのは中華ドラマでは貴重かも。
 
 この手の昭和レトロな昼メロが好みの人には、できのいい脚本だったんでしょうが、そういうの大嫌い人間にはとても耐えられなかった・・・
 
 いっそのこと、鄭児をヒロインにしたピカレスクにしてしまえばよかったのよ。
 
演員表
角 色  演員  配音
高長恭  馮紹峰 張震
楊雪舞  林依晨
宇文邕  陳暁東 王凱
高緯   翟天臨
安德王  胡宇崴 陳浩
韓暁   魏千翔
鄭児   毛林林 季冠霖
高湛   何中華
楊堅   韓棟  趙毅
宇文神挙 王崢  趙毅
楊士深  李東翰
 
・制作人:呂超
・監 制:陳玉珊;馮紹峰
・導 演:鐘澍佳;周暁鵬
・編 劇:呉至偉;黄継柔;陳建豪;江孟芝