江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

開封府伝奇 その2

16~37集

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 結婚を前提に雨柔を伴って帰郷してみれば、そこでは嫂が幼馴染の端午を妻にと準備委万端整えていた。さあ。どうする包拯?
 
 快刀乱麻で謎を解く包拯も、自分のことになると麻のごとく乱れどうしていいかあせりまくっている。ここで登場する雨柔の父親で開封府尹の尹若朝。朝廷で見せた無能ぶりとはうって変わって、鋭い状況分析をして、包拯に娘との結婚をあきらめさせる。一方では嫂が雨柔を説得。彼女は自分から去っていく。
 この件、誰一人悪者にせずに、解決。ねばねばしなくラッキー。やろうとしたら、大奥ドラマにせずに三角関係解消できるわけだ。
 
 ともかく、ここで包拯、朝廷から数年姿を消す。
 
 包拯のもとに皇帝の実母李貴妃が現れ、身分の回復のために尽力することを求められる。
 
 都では、成人した仁宗が政治の実権を掌中にしようとするが、皇太后、王延齢、張徳林のパワーバランスを崩すことができない。
 
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 皇帝に皇后をもたそうと皇太后が言い出して、候補として王延齢の孫、張徳林の娘が美人として入内してくる。
 ところが、皇帝は思がけず再会した周児に夢中。
 
 ここで宮殿に連続して火災発生。犯人を見つけろということで、包拯中央政治にカムバック。
 
 事件の真相が明らかにされるが、包拯すっきりできず・・・3年間ワープ。やっと開封府尹になりました。
 
 皇太后が死んで、皇帝の親政が本格化するが、何事も思い通りには進められない。生母が戻ってきたが、仁宗にしてみたらなんにもいいことはなさそうだ・・・
 
 有能な官僚を求める皇帝は科挙を行うが、その責任者に范仲淹が任じられる。ところが武挙の方で誰が見ても最高の文を書いたのが、赦免で牢から出された張子雍だった。
 
 そんな馬鹿な・・・と誰もが替え玉受験を疑う。
 何しろ彼の書く詩は、私でも吹き出す程度のお粗末さw
 
 ところが、この事件をおっかけていくととんでもなく根が広く深いことが明らかになってくる。また、牢につながれた張子雍だが、ここで知り合ったのが陳世美。なんか貧乏で苦労してる秀才なんですが・・・
 
 結果。またしても法に則って正義を果たしたい包拯の思いはくじかれてしまい、逆に任務を忠実に果たそうとした范仲淹は左遷され、替え玉受験事件は小ワルを斬首しただけでうやむやに終わってしまう。その上、替え玉受験で状元になったとわかっているのに、事件をうやむやにしたせいで張子雍が禁軍の統領となってしまう。
 なんとかその替え玉となった陳世美を特別措置で再受験させて、これを合格させることができたと喜ぶ仁宗。公主になっている青女の駙馬に決めてしまうが・・・いいんか?
 
 官吏たちにはろくなメンバーがいない、後宮は乱れ、腐敗した朝廷では正義がなされないと絶望した包拯は辞職して帰郷しようとするが、思いとどまったところでまだ3年経過。
 
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 包拯が「包青天」になるべくさんざん頑張るんだけど、理想が現実の前で常に挫折してしまっています。だから、見せ場のシーンでも浮かない顔・・・
 
 事件の真相を見出しても、皇帝やら高官やらが絡むと犯人を処断するどころが公にもできない。物語の始まりには、普通に歩いたり、会話したりすることもできなかった包拯がどんどんと周囲に溶け込んでいるのに、彼の正義感には変わりがなく、周囲の不正やうやむやに同調することはない。
 
 「犯人」たちがあいまいにされるなか、危なっかしい息子だというのか父張徳林に何度も牢に放り込まれる張子雍。兄を横目に、仁宗の信頼を得て 政治の中枢に食い込んでくる張子栄。この二人の兄弟、やってることはそれぞれでも父親の計画した通りに動きはしない。
 
 このドラマ、あっち見てもこっち見ても、親の思い子知らず、もしくはその逆というパタンが目立つ。
 それに、劉复とか張子雍とかは悪い奴なんだけど、なんかかわいげがあるし、権力争いに必死な親世代も朝廷を離れると別の顔を持っていたりとなかなかに興味深い。
 
 58集もあると登場人物も相当に多いし、その設定とかありない~~と思うところもないではないけど、キャラが立ってるので飽きずに見られます。
 
 特に、お馴染みの王朝・馬漢に趙虎・張龍の4人がいろんな意味で大活躍してるのがうれしい。展昭の影が薄いのはちょっと寂しいけど、その分戻って来た雨柔ががんばってるw
 
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 ドラマはいくつかの事件、エピソードを重ねつつ、区切りに3年後とかに話をワープさせて、長い時間の話をコンパクトにまとめようとしています。包青天の話には必ず登場するエピソードやキャラも忘れず取り込みつつ、話そのものはかなり大幅にオリジナルという荒業。最後まで行けば、包拯が正義を果たす日が来るんでしょうか?
 コケることなくこのまま最後まで見せてもらえると信じて、次は陳世美・・・