1～14集

　今、日本で放送中の2017年版射鵰英雄伝で郭靖を演じている楊旭文と日本では笑傲江湖でなくなった霍建華版笑傲江湖の岳霊珊とか宮廷ドラマのハイテンションな反派とかでよく登場する楊蓉なんかが主演の幻仙ドラマ。

　この二人がカップルになるのかどうかまだよくわかりませんが、あんまりバランスの良い組み合わせではない感じです。

　またしても物語の舞台は人、妖、魔の三族が並立し、勢力争いを３０００年にわたって続けている超古代。

　人族の除魔師楊司伯は魔族の魔王穆子陵を「結婚詐欺」にかけてだまし、彼女と穆子陵が持っていた魔族神器「愚下木」が失われてしまう。

　この事件の後、魔族は弱体化、楊司伯が率いる除魔師の組織天嵐海閣は魔族を壊滅させようとしている。

　そして、２０年ばかりたって、主人公たちの登場になります。

　世間から隔絶されて、人族と妖族、魔族が仲良く暮らしてる福禄村で育った穆天然が主人公。人が良くて正義感が強くて、よくしゃべって、いたずらっぽっくてというような主人公が経験を重ねて成長していくというキャラ設計と造形には、仙剣奇侠伝の李逍遥以来の伝統を感じないでもありませんが、後発のどれをとっても、胡歌自身が演じた昊天とかも含めて李逍遥には及ばない気がします。

　彼の周辺にはいくつも実は・・・というのが転がっている感じですが、14集まで見たところでは相変わらずの「入学試験で大騒動」が繰り広げられています。

　彼と一緒に天嵐海閣に入ろうとするのが、楊司伯の甥で天嵐海閣の世子にあたる楊仁執、オレ様なけたたましい除魔師の凌兮の二人。楊仁執とは早速義兄弟の契りを結んでいますが、穆天然の中の人がこっちでは郭靖やってるため、あんた大丈夫かい？と思ってしまう。

　楊仁執は李子峰ですが、彼は九州・海上牧雲記の牧雲寒で見ました。

　凌兮の楊蓉は、最近では珍しい気がするぎゃーすかやかましく元気いっぱいな法術の使い手を演じています。

　もう一人、穆天然について福禄村を出てきた妖族の娘勺子。

　魔族も人族も失われた「愚下木」を探している。さらに弱体化している魔族は、種族を守るとともに、天嵐海閣に対抗すべく穆子陵の残した子どもを探している。

　ときたら、もう穆天然がこの人族と魔族の間にできた子どもで決定でしょうが、さらに彼には下界の争いを治めよと送り込まれた鍾馗の下界での姿という疑惑も。

　何でもいいから、少し落ち着いてくれないとうるさくて仕方ないです。

　とにかくすべてを手に入れたい楊司伯は、対魔族結婚詐欺に始まって、配下の者たちを使って、福禄村を全滅させたり、「入学試験」のどさくさに天然と凌兮を抹殺しようとしたり、目いっぱい悪役やってる感じです。

　楊仁執の実父はずっと魔族との境界にいた楊司仲。この兄弟、兄は権力欲むき出しで魔族や敵対勢力にあたろうとしてるし、弟もなんか企んでる感じで、今後ますます鬱陶しくなるの確実。

　さらに魔族の大祭司月嵐の動きも目立ってるし、その妹で聖女罂粟は天然たちと関わってきています。

　14集まで来て、周辺の思惑があちこちで動き出し、そのあおりで入学試験にいろいろ「想定外」の出来事が出来。楊仁執は死んだと思っていた穆天然たちを助けに・・・というところで、まだ入学試験は続くようです。

　2週間前に14集が一気に出て、翌週には続きが出ると思っていたら、そのまま2週間・・・これはちょっと予想してなかったんで、ペース配分をミスった感じがあります。2週間単位ってのはあんまりだと思うわ。

　キャラの設定にしても、話の進め方にしても、特に新鮮味を感じないのが残念。氷に覆われた極寒の地に追われた魔族とか九州・海上牧雲記や幻城なんかを連想するし、主人公のキャラは李逍遥のＤＮＡ、最近では見飽きてきた感もある「入学試験」・・・まだ、本格的に話が転がりだしてないんですが、可もなく不可もなく・・・ってところでしょうか？

　これも出るまでにずいぶん時間がかかった感じですが、最近は大金をかけたり、大々的に宣伝した挙句に出されないのとか、せっかく播放始まっても途中で停波とかいろいろありすぎて、まあ出ただけでもおめでとうというかなんというか。

　個人的には、滞貨一掃をひとまず終わって、これを含め新作にかかろうかなというところです。でも、おもしろいという話の萌妃駕到は12集から先がストップしてしまってるし、法医秦明第２季はやっぱり・・・というかもともと２０集だし、これも評判の脱身とかまだ出てこない天下長安とかを見たいな～というところ。

　日本での放送は、これから出てくる開封府伝奇がやっといい画質で見られるので喜んでいます。軍師聯盟も来るのもうれしい。でも、日本版が出てうれしいのは、大体見てあるんですよねｗ　日本版だろうが中文版だろうが、趣味嗜好は変わらないわけで・・・

　なんか面白いのないでしょうか？と言い続けて、ここのところ割に恵まれてたんですが、これからがいろいろ心配な今日この頃ではあります。