江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

仙剣四 その2

13~26集

 

 24集までのつもりが、「大江大河之歳月如歌」のブログ書くのに気をとられて、つい流しっぱなっしで予定オーバーしてしまいました。比べるわけじゃないけど、やっぱり集中度が違うんですよね~

 ちなみに「祈今朝」の方は、24集でちゃんとブログ待ちしてます。どっちがおもしろいかと聞かれると微妙なんですけどね。両方を最後まで見てからのことにしたいとは思います。でも、現時点で「仙剣風味」が濃いのはこちらの方かなと感じています。話の組み立ては「祈今朝」の方が込み入っていて、そこは私好みかもしれない。ただどちらもまだ中間部分を過ぎたところなんで何とも言えない。

 

 よせばいいのに瓊華派に入門することになった雲天河、韓菱紗、柳夢璃の三人。雲天河は、瓊華派最大の裏切り者として蔑まれている雲天青の遺児だということで、ひと騒動になる。彼の入門自体が拒絶されてしまうが、慕容紫英が自分が師父になると申し出て入門はかなうが、早速いじめの集中攻撃にあってしまう。

 この瓊華派というのは、いわば「社長」である掌門夙瑶をトップに4人の「重役」な宗主、それに掌門より立場と態度は上位の「会長」青陽と重光の二人がいて、それに弟子たちがわさわさいる。

 

 彼らは19年前に雲天青の裏切りによって、当時の瓊華派が大打撃を受け、多数の死傷者を出したと恨んでいる。しかし、自分の父はそんな人間ではない、無実を証明すると雲天河たちは乗り込んだわけです。

 19年前の事件には何か裏があるはずと、記録を調べる韓菱紗と柳夢璃、嫌がらせといじめの集中攻撃にあう雲天河たち。雲天河は走火入魔したという理由で、掌門たちが19年前に氷漬けにした元霄と出会います。登場するのは、因縁のあるキャラばかり。 

 雲天河の父母と元霄、青陽はかつて友人であり、掌門の夙瑶は元霄の師姐。そして夙瑶は元霄が自分を無視していることに憤り、彼の剣羲和剣とペアである雲天河の持つ望舒剣を瓊華派の持ち物だと取り上げ、自分が使いこなそうとしています。

 ところが、この玄霄はずっと雲天河の母祝玉が好きだったので、夙瑶ドロ沼。玄霄の姿かたちをした傀儡を作って玄影と名付け、こき使っています。

 

 この元影が韓菱紗と「朋友」になった話とか雲天河の父が母親の仇と吹き込まれた娘璇葉が雲天河を殺そうと襲ってくる話とかエピソードを積み上げた結果、長老重光が雲天河とその両親に強烈な反感を持ち、次々と雲天河に罠を仕掛けてくる。

 

 この重光が邪悪なラスボスかとも見えたんですが、そういうことでもなくてわりにあっさりと退場。今度は19年ごとに襲ってくるという幻暝妖族との戦いに備えるという話に突入。何しろ原作はゲームなので、一つのエピソードが片付くたびに、また新しいミッションが出てくるのは仕方ありません。

 

 瓊華派で一番強い力を持っていた重光が力を失ったことで、今後派を守るためには元霄の力が必要だと夙瑶は彼を氷から解放することを決める。

 

 夙瑶は掌門ではあっても、一番強いというわけではない。彼女は、表面では温厚そうな顔をしていますが、裏では嫉妬心剥きだしだしどうにも怪しい。ついでに、老眼童風な立ち位置で登場している青陽ですが、中の人が張帆なんで、なんかそのうち大化けしそうな気がしてならない。

 

 まずは、父が璇葉の母を殺した疑惑は晴らされました。しかし、その他のことはまだ未解決だとホールドになり、雲天河たち4人は元霄を氷から解放するために必要な「三寒器」を探すために、出発します。

 これからまた短いエピソードをつなぎながら、アイテム探しタームが続きます。

 

 まずは韓菱紗の従姉に丹薬を届けて命を救い、韓家の「探宝志」に記されていた「光紀寒図」には三寒器の情報が書かれているというのでこれを探すエピソード開始。

 

 次には慕容紫英が実は燕国の王子だったという彼の過去話になり、「光紀寒図」を狐妖から譲り受ける一幕が続きます。

 

 こういうエピソードを畳みかけるように続けながら、主人公たちの物語が続いていくのは「仙剣奇侠伝」らしい感じがします。彼らだけではなく、親世代の話が大きいのはこの「仙剣4」の特徴でしょうか?どうりで親世代にしては、若い演員陣をキャスティングしてるんだと納得。

 親世代に何が起こったのか、恋愛関係・人間関係のもつれとかも徐々に描かれていますが、子ども世代もこれからもつれてきそうな予感がひしひし。

 

 仙剣シリーズ、私はゲームをしたことがないので、ドラマの「仙剣奇侠伝」「仙剣奇侠伝3」「仙剣奇侠伝5」である「仙剣雲之凡」の3つでしか知りません。ここで盛大に勘違いして、この順序がイコール時系列だと思ってた。

 しかし、実際には、この4が一番時間的には古く、ついで3、1、2(未ドラマ化)、5、6と続く。つまり、今現在見てるのは、ドラマ限定では最初と最後になります。「雲之凡」に、その後の李逍遥が出てきたりしてうれしくなったりはしますが、単独で見ていても何の問題もないので、没問題かな?

 

 なんにしても最後の最後まで気が抜けないのは、初めて「仙剣奇侠伝」を見たときから思い知らされているので、残り10集でどうなることやらw

 

 

大江大河之歳月如歌 その4

27~33集(大結局)

 全3シリーズ129話、完走しました。
 いろいろいいたいこともありますが、まずはタイトルの「大江大河」にふさわしい「大河ドラマ」だったと思います。宋雲輝、雷東宝、楊巡という貧しい村出身の3人の約30年に及ぶ人生を描いています。その背景にあるのが、中国社会の変容や経済成長、国際関係、そして何よりも政治の動きです。


 今回視聴分では、1997年の鄧小平の死や東南アジアでの通貨危機が一つの転回点として扱われています。

 特に、1973年のドラマ開始時点で反革命家庭の息子として差別的扱いを受けていた宋雲輝にとって、鄧小平政権による解放改革政策は彼が大学へと進学することを可能にしたものでした。

 

 主役の3人はそれぞれこの政策を背景に人生を切り開いていきます。大学へ進学し、必死で学んだ宋雲輝は大企業に進み、そこで能力を発揮していきます。雷東宝は軍から戻ると自分の生まれた小雷村の中で村人たちの先頭に立って、改革を進め、事業を起こしていきます。楊巡は、徒手空拳、自分の身一つで商売をはじめ、紆余曲折を経て、デパートの経営者までになりました。

 

 彼らの中で、一番大きく変容したのは結局楊巡だろうと思います。

 宋雲輝はもともと優秀な人材で誠実に人や仕事と向き合い、周囲の信頼も厚い人物です。

 雷東宝は良くも悪くも「ワンマン社長」で自分の直感第一に事業を大きくしていく。どちらにもいい顔をしたい、湯水のように小雷村に金をつぎ込み、次々と借金を重ねては事業を拡大していく・・・うまくいってるときはいいけど、いつかは破綻が来る・・・だいたい、会社の重役会でいつになっても「おじさん」「兄貴」とか言ってる組織がうまくいくはずがない。

 その破綻が、一足先に訪れたのが楊巡です。しかし、彼には奈落の底から復活するだけの強さと商才があり、助けてくれる弟たちがいた。彼も自分の直感と経験から商売を進めてきて、何度も失敗をしていますが、そこから学んでいく柔軟さとしたたかさをもっています。

 

 宋雲輝は村の中で高校進学も認められなかった少年が、大企業の工場長となるまでに成長していきます。彼も何度も挫折を経験していますが、彼の根本はずっと同じだったと思います。言ってしまえば、最初から完成された人格。しかし、彼も変化を恐れません。

 ただ一人、変化を自分に許せなかったのが雷東宝ではないでしょうか?彼は、どんどんと重荷を風船のように膨らませ、村人たちの期待を裏切るまいと虚勢を張り続けた雷東宝が、自分一人の力の限界を知ったのは一番の後になります。

 

 まさに「大江大河」の時の流れの中で、彼らの人生も流れてきました。そして、この第3季にだけ「歳月如歌」と続いているのは、彼らの人生を振り返ってのことばと響きました。

 ラスト近く、緑の山の上を白い紙飛行機が飛んでいきます。それはまさに第1季で明るい未来への夢でいっぱいの宋雲輝の前に飛んで行ったあの紙飛行機でしょうか。ドラマの締めくくりの見事さ、そういう種類のドラマ展開でもないのになぜか爽快感を感じる視聴後となりました。

 

 さて、今回視聴分もざっと・・・

 楊巡は、ようやく任遐邇と結婚し、子どもにも恵まれました。この楊巡と任遐邇の結婚式は、伝統的なプロセスで進められますが、新嫁を迎えに来て「いれてやらないよ~」と友人たちから邪魔される楊巡の幸せいっぱいの表情が印象的です。ほんとにこの董子健という俳優さん、ごく自然体で感情を表してくるので、見てる方も彼の感情に同調してしまってまいりました。この結婚式、このドラマで一番なんのこだわりもなく喜べたシーンかもしれません。
 楊巡と任遐邇は仕事の上でもよいパートナーとなっていくはずです。

 

 宋雲輝たちは触媒の開発に成功し、ローダとの関係に暗雲が立ち込めてきます。それに企業トップとして立ち向かう彼にアドヴァイスを与えたのが、妻となった梁思申の祖父です。彼は身内の誰よりも梁思申と宋雲輝の理解者なのですが、アメリカと中国を舞台にした凄腕の事業家であるようです。彼は自分の跡継ぎに梁思申を指名します。この二人はそれぞれが独立した事業家なんでしょうね。

 無事に結婚できたのはめでたいですが、どうにも宋雲輝に「駙馬ですかね?」と突っ込みたくなってしまうのですよ。


 しかし、ダンディな美爺ですね~

 

 前回から、引っかかっている雷東宝と韋春紅の関係ですが、結局韋春紅は彼が連れてきた赤ん坊を受け入れ、また夫婦関係が復活しています。雷東宝に都合のいい話ですけどね~なんかむかつく。
 その一方で、彼の事業は破綻をしてきます。これまで村の教育費や老人たちへの保険金、結婚祝いまですべて負担してきたのも今では無理になってきます。さんざん彼と彼の会社のおかげだと持ち上げてきた村人たちですが、一旦金が途絶えるとたちまち態度を一変、彼の母をつるし上げたり、集団で会社に押しかけたりします。

 この小雷村の村人たちというは最初から、そういうところがあるんですね。そうさせてきたのは、すでに資金繰りが難しくなってもいい顔を見せ続けていた雷東宝自身です。

 楊巡の母が彼のために借金をしていた隣人たちも同じですが、こういう民衆の見せる恐ろしさもきっちり描かれていました。

 

 第2季では宋雲輝は企業の中での不条理と戦っていましたが、その時の幹部たちは今回ほとんど姿を見せません。すでに引退したのでしょうか?トップの椅子に座った宋雲輝の前に立ちふさがることはなくて、ちょっと拍子抜けしました。

 女性キャラの中で、梁思申だけが主役扱いになっているのは、彼女が最初から登場しているというだけでなく、企業家としての立ち位置を持っているからだと思います。
 時代背景もあるわけですが、やっぱり女性キャラについては「どうなの?」と思うところもあります。それでも、多くのキャラが自分たちの仕事に誇りを持ち、自らのキャリアを築いています。

 性別や立ち位置に関わらず、他人に依存していたり、自分の力で生き抜こうとしないキャラには冷たいストーリ展開なのはしかたないです。雷正明や史紅偉たちがカリスマ的な雷東宝の呪縛から逃れて経営者として自立していく兆しを見せてきます。ようやく小雷村も独り立ちでしょうか?

 

 なんにしても2019年1月に最初のドラマを見始めてから、5年間、次はどんな展開になるのかとワクワクしながらドラマを楽しむことができました。
 これだけ長期間だと俳優陣が入れ替わったり、失礼ながら年齢的な変化もあったりするのですが、そこに違和感はありませんでした。むしろ、大げさなメイクをすることなく、確実に年齢を重ねている登場人物たちを見せてくれたのに感心しました。変わってないようで、変わっているのですよね。

 やっぱり正午陽光の作品は楽しみに待ってる値打ちがありました。

 

演 員     角色
王 凯  飾  宋运辉
杨 烁  飾  雷东宝
董子健  飾  杨巡
杨采钰  飾  梁思申
张佳宁  飾  任遐迩
练 练  飾  韦春红
林栋甫  飾  梁外公
房子斌  飾  宫新鸣
王 宏  飾  雷士根
田 雷  飾  史红伟
宋家腾  飾  四宝
鞠帛展  飾  四眼
卜宇鑫  飾  老五
胡耘豪  飾  雷正明
赵 达  飾  寻建祥
霍 青  飾  马保平
吴其江  飾  陈平原
齐 奎  飾  韩则刚
郝 光  飾  周司长
焦 刚  飾  高祥荣
梁 超  飾  申宝田
刘 伟  飾  姚宝林
张昊唯  飾  李今
刘 同  飾  杜斌
左凌峰  飾  王鹏
郝鹏飞  飾  钱伟星
李 倩  飾  许淑秀
李 超  飾  梁凡
师悦玲  飾  梁母
钱 洁  飾  宋母
李克伟  飾  雷忠富
陈小妹  飾  雷忠富媳妇
李宝安  飾  宋季山
马凡丁  飾  杨逦
石云鹏  飾  杨速
王艺荻  飾  冯欣欣


出品人    薛继军、侯鸿亮、龚宇
制作人    马骏、杨蓓、侯鸿亮
监 制    梁红、夏晓辉、李化冰、王晓晖
原 著    阿耐
导 演    孔笙、孙墨龙 、刘洪源
编 剧    唐尧、马骋怡、子君、黄凯文、巩向东
配 乐    董颖达
美术设计    邵昌勇 、朱寒冰
造型设计    刘宁、梁海漫
服装设计    张瑶
视觉特效    孔歌子

 

大江大河之歳月如歌 その3

19~26集

 

 先週配信分。少し視聴ペースが落ちてしまったのは、すべて雷東宝が悪い。

 まさか雷東宝がこんな渣男になるとは思ってなかった。

 

 とにかく、ざっと今回視聴分をなぞると・・・

 

 竹胺開発の成功で彭陽農薬工場の存続と竹胺製造開始が決まった宋雲輝たち一同は互いの奮闘を称えあっています。再び工場に活気が戻り、新しい機材も次々と導入されていく。

 

 そのころ、東海化工ではアメリカ企業ローダ(洛達)の技術導入を進めている工場で爆発事件が起こる。ローダのアメリカ人技術者は中国人技術者が勝手に生産ラインに手を加えたからだと言い、中国人サイドはローダの触媒が適応していないと言い対立。それでもアメリカ企業を切れない東海化工サイド。この二うの会社の間に立っていたのが梁思申ですが、彼女は両方の現場の男たちから排斥され、東海化工から移動を命じられてしまう。

 

 膠着状態に陥っている東海化工とローダの現状を打破し、東海化工のいわば名誉回復を背負わされたのが宋雲輝です。彼は戻るつもりのなかった東海化工で工場長に就任、ローダとの交渉、生産ラインの構築に取り掛かります。彼は関わった中国人技術者すべてを外し、触媒をローダの言い値で買い付けるとし、ローダは自動化システムの技術をすべて公開し、アメリカ人技術者も交代させることになる。

 この処置に不満をあらわにした一同に、彼は18人を彭陽農薬工場に派遣し、東海化工独自の触媒を3年以内に開発するように求める。早速古巣を利用して「竹胺」再び、ですかね。

 

 一方、梁思申はつかず離れず、師弟関係を維持していた宋雲輝に積極的に接近、とうとう西湖デートにまでこぎつけます。彼女との関係も一気に進み、結婚を前提にお付き合・・・と言うことになった様子。

 と、ここで彼女の両親が底辺から自力で登ってきた宋雲輝と富豪の家に生まれた彼女の環境の違いを不安視します。彼女の父親は宋雲輝の能力は高く評価していても、娘の夫となると差別意識が出てくるというリアル。それにしても、彼女に積極的に迫られてあわてている王凱@宋雲輝がかわいいw

 それでもまだこちらは順調な様子。

 

 楊巡の方は、欧米風のショッピング街を成功させます。そのあおりもあって梁凡が経営権を奪ったデパートの方は経営不振となり、持て余した梁凡たちはデパートを楊巡に押し付けることにする。経営を押し付けて、利益だけを根こそぎしようという彼らの魂胆を見抜いたうえで、楊巡はデパートの経営権を取り戻します。

 彼は商才を発揮していく流れですが、ここに有力な協力者となったのが任遐邇という女性。Basicを操る彼女のアイデアで恐る恐る始めたバーゲンも大成功、その上楊巡は彼女に恋心を抱くようになります。しかし、会社トップとの恋愛関係に否定的な彼女、けなげに接近を図るまめ男楊巡ですが、今のところ不発?

 

 

 

 で、同じく会社トップが秘書の女性に恋愛感情を持ってしまったのが、雷東宝。亡き宋雲萍の面影があった?そんなことを言い訳に、たちまち彼女を妊娠させてしまって、子どもができたと驚喜している。

 そういって苦労を共にしてきた韋春紅に離婚を切り出す。ここからがもう雷東宝がクズとしか言えなくて、辛い。その浮気を後押ししてしまった雷正明たちにも腹が立つ。

 あまりのクズっぷりに韋春紅が離婚を承諾し、彼女に預金通帳を渡し、妊娠させた馮欣欣と生活を始める。秘書時代のおどおどした様子から一変、わがまま放題の彼女は、子どもが生まれると広いマンションに引っ越したいと言い出す。

 そのための費用を出してくれと韋春紅に言いに行く雷東宝、ほんとクズ。で、韋春紅は取り巻きを連れて馮欣欣に「うわなり打ち」を仕掛ける。復讐する相手が違うとも思うけど、まあ気持ちがわからないでもない。

 

 それで子どもを残して逃げて行った馮欣欣も大概ですが、その赤ん坊を抱いて韋春紅の家にやってくる雷東宝、ほんとクズ・オブ・クズ💦
 仕事のできる人間イコール完璧な人間ではないという話ですが、それにしても腹立たしく、しんどい展開。

 

 今週配信分で大結局ですが、このまま雷東宝が両方の女性と関係を持ち続けたりしたら最悪としか思えないわけですが・・・
 まさかこんな展開がやってくるとは思わなくて、ちっとばかり茫然としているところです。

 

 しかし、この結末をどうつけるのか、見ずには終われないですとも。

祈今朝 その1

1~12集

 

 というわけで、仙剣奇侠伝系列の六の方です。ゲームの関係図を見ると、1~6まできれいに?つながっている様子なんですが、今回の二作には取り立てて関連性があるとは思えない。どちらかだけ視聴しても何の問題もないようです。

 が、まあ前回のブログでも書いたようにかわるがわるに視聴してます。更新おっかけはあきらめました。さすがに無理があるし、優先順位一番は「大江大河之歳月如歌」なので・・・

 

 この「祈今朝」実は冒頭、というかオープニング始まったとたんに撤退したくなった。内容じゃなくて、OPのイラストがぎょっとするほどアレなので・・・一応登場キャラの絵なんですけど、俳優さんのファンとか関係者とか腹立てておかしくないと思うレベル。最近、イラストとかアニメとかを使ったOPは珍しくないんですが、今回は私の審美眼が目いっぱい拒否してます。上の海報くらいのクオリティがあればよかったのに・・・

 

 でもまあ、中身の美術とかCGキャラはそれと関係ない出来栄えで一安心。

 このドラマでは、最初から話の中心に越今朝と越祈の二人がいます。「仙剣四」のように男主のところに女主が乱入して騒ぎ立てるというような構成ではなく、最初から二人でにぎやかに騒ぎ立てています。

 

 この二人、三年前に烏岩村に現れたときには揃って記憶を失っていて、とりあえず越今朝と越祈という名で自分たちの失われた過去を探しに江湖を渡り歩いている。気がついたときには、共に武功も法術も使えたという二人は、記憶がないまま兄妹のようにしています。とはいっても、今朝の方には、それ以外の感情もあるようです。天真爛漫で大食漢の越祈と、彼女を守っている腕白越今朝。共に1995年生まれの中の人二人が思い切り、やんちゃなお子様演技をしているのも一興です。

 そのまま、仲良くふざけあいながら楽しく江湖を渡ってればいいのですが、そういうわけにもいかず、二人の物語が動き出します。

 

 どう見ても民衆を苦しめているインチキ宗教の啓元宗を懲らしめてやろうと義侠心を発揮した二人は、西域洛家の当主洛昭言と知り合います。さらに正武盟の機巧堂的堂主居十方とも知り合って、洛家庄へと向かいます。
 ここでは、洛昭言と双子だという洛埋名が登場、この二人明らかに昭言が女、埋名が男なんですが、それぞれ男女を入れ替えた形で登場してきます。埋名は越兄妹の正体を探ろうとします。特に啓元宗の高驍が越祈に向かって「溟主」と拝礼を始めたことで、彼女の正体が問題になってきます。しかし、いくら聞かれても本人たちも知らない・・・

 さらに、与青山の閑卿、明綉とも同行、落日村では仮面の医者扁絡桓と出会います。この扁絡桓、許凱が一人二役で演じています。無口で無表情な扁絡桓、実は越祈が探し求める夢の中に現れる師父ではないかと思う彼女は接近したい、でも越今朝は啓元宗と関わりのありそうな彼に近づけたくないというわけで、ラブコメ展開。この辺の振り切った演技はさすがラブコメ出演も多い許凱と虞書欣の見せどころですね。

 

 さらに、この世界には「九泉泉眼」というものがあって、それを守る守護者がそれぞれにいる。洛埋名はその一つ「熱海」を守り、明綉の師父顧寒江は未来を見る力のある「無垢」を守っている。泉眼には守護者だけしか入れず、守護者となったものはその泉眼から離れることができない。

 

 主人公たちは、今度は居十方の所属する正武盟へとやってきますが、閑卿が実は狼妖だということで争いになります。

 

 こうして、彼らが右往左往している一方、空中に浮かぶ本拠地へと戻った扁絡桓は、大哥嬴旭危、二姐葛清霏、小妹綺里小媛と再会。どうやら、この四人は主人公たちを今の状態においた張本人のようです。一体越祈にはどんな秘密があるのか?彼女のために、今朝が生み出されたようにも感じますが、それはまたあとのお楽しみ。なんか理由がないと、わざわざ許凱が二役する意味がないはず。下界では喜怒哀楽を現さない謎の人物然としていた扁絡桓ですが、ここへ戻ったら腕白坊主の本性を見せてますしね~

 

 まだまだ物語は序の口という感じです。ともかく主人公たちが自分の正体を探す旅に、九泉泉眼を順に追い求める旅が始まったようです。その九泉の守護者それぞれの思惑に啓元宗の狙い、どう見ても悪そうな正武盟盟主、嬴旭危たちの世界はいったい何?というところで、今回視聴分12集でした。

 12集ラストでは、越今朝と扁絡桓が戦った挙句に、扁絡桓の仮面が割れて自分と同じ顔をした扁絡桓に驚く越今朝というセンセーションな場面で終わりました。内容関係なしにぶつっと切れるのも珍しくない中華ドラマなんですが、これはうまい編集してます。

 

 こちらもとりあえず視聴継続で、頭の中は仙剣でごっちゃになっています。

仙剣四 その1

1~12集

 

 仙剣奇侠伝系列の四と六が一日違いで配信開始になりました。と言っても、どちらも「仙剣奇侠伝」とは名乗ってなくて、片頭にも片尾にも仙剣奇侠伝という文字も見当たりません。こちらは「仙剣四」、あちらは「仙剣六祈今朝」から「祈今朝」に落ち着いたようです。でも、いくらそう言ってもやっぱり仙剣奇侠伝四であり六であるわけでして・・・そっくりそのままキャラも設定も使ってドラマ化していて、何をごまかしてるのかどうにもわからない。


 とにかく両方とも45分×36集だそうで、きっちり4集見たら交代にして視聴。で、どちらも3回分12集まで見たところで一区切り。

 こんなに同時に出されて、かわるがわる見てると頭が混乱しても来ますが、それ以上に比べたくなってしまって仕方ないです。いっそのこと、二作品一緒に感想文書くかとも思ったんですけどね~途中でどちらかへたばったら困るので、やっぱり別にしました。

 

 で、まずは仙剣四。なんでこっち先?というと一日早く配信始まったというだけのことです。

 

 中身はちょっと後回しにして、このドラマの主演の二人鞠婧禕と陳哲遠の事務所が演員表のトップはどっちかというのでもめたそうで、片頭でも片尾でも二人の名前の後に「排名不分先后」・・・名前の順に優劣はないと但し書きがついているんですよね。そんなことでもめるより、演技をちゃんとしろという厳しい声も飛んでました。まことにおっしゃる通りかと💦

 

 まあ、そんなに先がいいなら、先に取り上げるかと、なんか皮肉な気分でもあります。

 なお、「祈今朝」の方は、すっきり許凱、虞書欣と並んでました。

 

 名乗らなくても、どちらも仙剣奇侠伝系列には違いありません。特別な運命に導かれた若者が仲間たちと共に旅を続け、その過程で出会う人々や事件によって経験を積み、成長していき、最後には全世界に関わるような問題を解決するために命をかけるというような展開になることは間違いなさそうです。

 

 とはいえ、こんなに時が過ぎてもまだ「无胡歌不仙剑」というファンもいるようで、人気作のリメイクとか続編とかはよほどうまく制作しないと、高い評価を得るのが難しいのを感じます。

 という自分も「1と3を越えられるのか?お手並み拝見」とか疑ってかかってるわけでして・・・💦

 

 ま、気を取り直して・・・

 「仙剣四」では、外界から隔絶された青鸞峰の山中で暮らしてきた雲天河が乱入してきた韓菱紗と共に山を下りてくるところから話が始まります。また、けたたましく自己中なキャラで、両親の墓まで暴くような娘の何が良かったのでしょうね~と世間知らずの男主に同情を禁じ得ない視聴者でした。

 

 彼の父が遺した望舒剣を奪おうとするのは韓菱紗だけではなく、謎の黒衣の人物たちも襲ってきます。この望舒剣というのは、羲和剣と共に強大な力を持つ剣です。19年前、瓊華派はこの二つの剣を使って、妖界を封じ込めてそこから霊力を奪おうとし、そのために人と妖は戦争となります。それに嫌気がさした雲天河の父雲天青と母夙玉は瓊華派を去り、青鸞峰に引きこもりました。やがて、母も父も亡くなり、天河は妖たちとここで楽しく暮らしていました。

 この青鸞峰以外の土地も、父以外の人間も知らない雲天河は、韓菱紗に引っ張りまわされながら、次第に外の世界になじんでいきます。

 

 彼ら二人は幻覚を操る柳夢璃、瓊華派の慕容紫英と出会い、彼らとも共に旅をするようになります。望舒剣とその持ち主である雲天河は次々と襲撃され、とんでもない力を発揮して見せたり、韓菱紗は体を乗っ取られ・・・と次々事件に巻き込まれては、それを解決していきます。

 そういった場面を重ねながら、雲天河の父が瓊華派の反逆者と蔑まれていることや、韓菱紗が従姉を助ける薬を手に入れるために望舒剣を盗もうとしていたこと、柳家の一人娘として大事に育てられてきた柳夢璃は実の両親を探していることなどが明らかにされ、ドラマは佳境に入ってきました。

 

 そして、一同は慕容紫英に誘われて瓊華派のある昆虚山へと向かいます。
 しかし、この瓊華派も長老グループが何やらどろどろとやっていて、ほんとに行っちゃって大丈夫?という感じです。

 

 仲間も集まったし、次は「学園」編というところでしょうか?ゲーム原作なので、メインストーリに派生する短いエピソードを重ねつつ物語が進んでいます。そのエピソードの登場人物として劉冠麟@三皇子@卿卿日常や洪剣涛@馬胖子@黄金瞳、李岱昆@蝎王@山河令なんかが顔を出しています。

 主演グループには雲天河が陳哲遠、韓菱紗が鞠婧禕、それに慕容紫英に茅子俊、柳夢璃に毛暁慧、それに雲天河の父で陳楚河、瓊華派の長老陣に王媛可、張帆、王鐸、李欣澤なんかが登場しています。

 

 妖キャラはCGアニメで人間の演技と合成されていますが、二つをうまく溶け合わそうという気があまり見えない。むしろゲームのキャラはそのままにドラマに登場させているように感じます。まあ、それも悪くないかもしれません。

 

 ということで、仙剣対決の一つ「仙剣四」でした。次は多分「仙剣六」の「祈今朝」のはずです・・・多分

 

 

繁花 その3

21~30集(大結局)

 見終わりました~

 で、なんと言ったらいいのかw

 と、頭抱えていたら、見終わったその夜「欲望の翼」(阿飛正傳)をWOWOWが放送してた。つい、見ちゃったんですけど、見なきゃよかったかなw

 ドラマと映画、1990年の作品と最新作という違いはあれど、結局王家衛なんだな~根本のところは変わってないなという感じが強くて、感想文書くのが一層難しくなってしまいました。

 感情を入れないモノローグを多用したドラマ進行、スタイリッシュな映像とそれにマッチする音楽とか書き出すとどっちの感想書いてるのかわからなくなってしまって、困惑しています。

 内容的には大きく違うようで、結局はすれ違う男女の思いを描いている点では変わらない、と言ってしまったら身も蓋もないわけですけど・・・

 

 

 ということで、阿飛、ではなくて、阿宝と三人の女性、そしてその周辺の人々の物語が終幕を迎えました。

 

 阿宝が宝総と呼ばれる存在になる以前から仕事の上での協力者として或いはもっと深い関係を持っていたかもしれない玲子と汪明珠、突然黄河路に現れた謎めいた李李、三人ともが阿宝の元から離れていきます。
 ここまでのし上がってきた彼には、事業の上での「味方」と同時に、「敵」も少なくない。そのうちで最も彼に悪意を剥きだしているのが、深圳からやってきた強慕杰でした。彼のこの強烈な敵対感情の由来が、ただ仕事上のものかと思ってたら、なんというか李同光@一念関山的なものだとは予想外でした。さすがに師父~ではないですがw

 

 黄河路での老板娘たちのけたたましい争いとか、急成長を続ける株取引の一秒を争う苛烈な戦いとか繰り広げられます。宝総と強総の株取引でのガチンコ勝負は息を飲むようでした。
 その中で、登場人物たちの物語がある時にはどこかけだるく、パワフルに、コミカルに、または悲劇的に展開されていきます。

 

 映画と違って、45分×30集というドラマなので、周辺の登場人物たちの話もしっかりと取り入れられて、1993年の黄河路にいた人々の明暗が描かれ、多くのキャラはそこから新たな道へと踏み出して行きます。

 

 三人の女主がそれぞれ過去から未来へと自分の物語を紡いでいくのに対して、唯一の男主阿宝には現在だけがあるように感じられなかったのです。最初の恋人との過去も描かれてはいるし、女主たちとも爺叔や他の仲間たちとも別れ、株や商取引の世界から去って行きます。彼もまた新たな道を見つけたようなんですけど、なんか違う気がしてたまらないんです。ま、個人の感想です。

 

 例えば汪明珠は宝総や范総がお膳立てした取引に背を向け、自らの実力で道を切り開き、経済界へと乗り出していきます。彼女が別れのあいさつに「江湖再見」というのは、経済界という江湖で生き抜いていく決意の表れにも聞こえます。

 共に会社を立ち上げた魏宏慶は汪明珠に好意を持っていますが、彼女は仕事のパートナーとしてしか見ていない。それを受け入れる魏宏慶、最初の登場時点よりずっといい男に育ちました。

 

 とまあ、それぞれの登場人物に対して言いたいことはいっぱいあるんですけど、どうにもむずがゆくて・・・王家衛作品って、ほんとに感想文書きにくい。見終わった仲間同士でワイワイやるとか、すべてオープンにして評論のつもりで書くとかしたら、もう少しひとりの視聴者としての思いを伝えることもできるような気がするんですけど・・・文章力ない自分が哀しい。ネタバレ極力回避が信条なんですが、なんかもうあれこれ書いちゃったし、もうこれ以上どうすりゃいいの?

 

 「繁花」というのは、色とりどりの花が咲き乱れているというような意味らしいのですが、このドラマの主人公はこの時代に咲いた「徒花」でもあるな~と思えてならない視聴後感でした。

 

 

 出演者には多くの明星がちらりと姿を見せているだけでなく、原作者の金寧澄や有名な画家やピアニストなどもカメオ出演しています。さすが王家衛というところでしょうか?中には当時大人気だった温兆倫が自分自身の役で登場してきたり、香港からやってきた名料理人役で鐘鎮涛が出てきたりと顔ぶれ見るだけでも楽しいです。ほんとに贅沢なキャスティング。

 もちろん胡歌、馬伊琍、唐嫣、辛芷蕾の主演グループ、それを支える游本昌、陳龍、呉越、鄭凱、董勇等々のベテラン勢が王家衛ワールドを具現化する核になったことは間違いありません。中華サイトを見ていたら、胡歌のアップをとるために40回も取り直したとかいう話も見え、このさすが王家衛のこだわりとそれにこたえる俳優陣の力を感じることができました。

 とはいえ、出演者の中には絶対に私の知らない有名人がもっといそうな気がしてならないわけです・・・

 

 ドラマの中で汪明珠を蹴落としてのし上がろうとした梅萍を演じていた王菊、学生っぽい造形からキャリアウーマンっぽい造形へと変わり、ついには汪明珠に負けるかと会社を興しますが、誰からも相手にされない・・・そんなこじれたキャラを演じています。この俳優さん、見たことあるようなないようなと思ってたら、「陳情令」のキャラソン「不枉」を歌ってた女性歌手でした。
 そんな感じでわたしが知らないだけの人がきっとたくさんw
 しかし、化粧でまるで別人・・・

 

 もともとかっこいいしゅっとした胡歌を見たいというのが視聴開始の最大の動機でしたから、そこは大満足。唐嫣は、今回の体当たりで自分の道を切り開いていく汪明珠の役で彼女への苦手意識がすっかりなくなりました。

 とか何書いていいかわからないとか言ってる側から、書きだすと際限なく言いたいことが出てくるんですよね~きっと日本上陸すると思うので、続きはその時にしておこうかな?

 

演 員     角色
胡 歌  飾  阿宝
马伊琍  飾  玲子
唐 嫣  飾  汪小姐(汪明珠)
辛芷蕾  飾  李李(陈珍)
游本昌  飾  爷叔
郑 恺  飾  魏总(魏宏庆)
陈 龙  飾  陶陶
董 勇  飾  范总(范新华)
吴 越  飾  金花
陈国庆  飾  葛老师
papi酱  飾  菱红
黄 觉  飾  强总
范湉湉  飾  卢美琳
戴 军  飾  金老板
曾美慧孜 飾  敏敏
佟晨洁  飾  潘经理
王 菊  飾  梅萍
喻恩泰  飾  小宁波
陈冠甯  飾  邮票李
杨皓宇  飾  麻老板
邵 峰  飾  杜红根
张建亚  飾  蔡司令
林熙蕾  飾  林太
金宇澄  飾  金宇澄
郑静茹  飾  小艾
程 亮  飾  景秀
王 乙  飾  小江西
张羽霖  飾  露丝
孙 强  飾  徐总
易照博  飾  胖厨
沈晓海  飾  警察
谢承颖  飾  金宝
邱必昌  飾  巫医生
曹 毅  飾  发根
陈 锐  飾  吕厂长
黄 龄  飾  金凤凰老板娘
杜 鹃  飾  雪芝
范志毅  飾  老范
严晓频  飾  吴总
郑希怡  飾  记者
麦长青  飾  马老板
钱 漪  飾  金凤凰房东


出品人     薛继军、孙忠怀、王健儿、王家卫、吴嘉麟
制作人     马骏、李尔云、彭绮华
监 制     梁红、夏晓辉、王娟
原 著     金宇澄
导 演     王家卫
编 剧     秦雯
摄 影     陈诚、金晨煜
配 乐     陈勋奇
剪 辑     杜媛
道 具     王前武、王国祥
艺术指导    张建亚
美术设计    屠楠、柳冬阳、袁丰、蔡以德
动作指导    王红军
造型设计    陈顾力
服装设计    董仲民
视觉特效    鲍德熹

大江大河之歳月如歌 その2

11~18集

 

 前回に続いて、「大江大河之歳月如歌」です。
 「繫花」はどうなってる?とか仙剣対決になってる「仙剣4」と「祈今朝」は?とか、なんかめちゃくちゃ忙しくなった今日この頃。


 見たい中華ドラマの配信がどっとくると、勢い他を見る時間を減らして中華ドラマ視聴に注力してました、今までは・・・

 ところが、去年の秋ぐらいから久しぶりにテレビアニメも見るようになったんですよね~「魔道祖師」とか「天官賜福」あたりから、「薬屋のひとりごと」「葬送のフリーレン」「スパイファミリー」と続けてみるようになってしまった。倉田三ノ路さんバージョンの「薬屋のひとりごと」はコミック版を先行して読んでたんですが、他のも次々原作漫画やら小説やらにも手を出し・・・と、ここうん十年なかったアニメマイブームがやってきてます。

 

 で、時間がない。

 それなのに見たいドラマがどっと・・・

 

 こういうことになると、一日に複数見るために1集とか2集とかちょっとずつ並行してみていくのが私流なんです。そのうちに、自然淘汰されていつの間に見ないのが脳内視聴リストから消滅していくというパタン。

 なのに、今回は「大江大河之歳月如歌」だけが独走してます。後を追う「繁花」は安定の毎日2集。仙剣二つは見始めては見たもののまだ何とも言えず・・・リストから消滅の危険性もぬぐえない。

 

 それだけ楽しみにして見てるのですが、今回は三人の主人公のどこを見てもつらい展開続きでとても「楽しい」とは言えないドラマが続きました。でも、続きを楽しみに見てるw

 もともとこのドラマは、王凱の宋雲輝、楊爍の雷東宝、董子健の楊巡の三人のドラマが並行して進んでいます。でも、彼らそれぞれが事業にとりくんでいく話を一つのドラマとして分離しても十分な内容がありますね。見たのは8集分ですが、その3倍はあった気がするのです。

 今回視聴分では、三人の事業がそれぞれに困難な状況に追い込まれてしまいます。

 

 宋雲輝の場合には、彭陽農薬工場の再建になんとしても新しい農業用の殺虫剤竹胺の研究開発を成功させなければならない、しかし研究の成果は思うように現れないし、工員たちの気持ちもすさんできているという状況。


 楊巡は梁思申と資金を出し合って大規模な商場の建築を進めていたが、不明瞭な資金の使い道を彼女の父親に暴かれてしまう。信頼を裏切った楊巡に対して、梁思申は合資を撤回、彼女だけでなくその一族からそっぽを向かれてしまいます。

 土下座して謝れば許してもらえると思ったのかもしれませんが、梁思申一族の逆鱗に触れ、商場建設は彼女の従兄梁凡の管理下に置かれることになる。梁凡は楊巡の計画をスルーして、新しい計画を持ち出す。追加の資金がない楊巡にはそれを拒否する力はない。

 楊巡はこの商場を理想のものにしようと自分一人でやりくりしてきたつもりですが、彼のその場しのぎな経営ではやっていけないことに気づくのが遅すぎました。

 

 雷東宝国内需要だけでなく、海外との貿易にも乗り出します。雷霆電纜集群に派遣されている党書記宮新鳴との協力関係もうまくいき、工場は順調に成果を上げている・・・ようで、内憂外患。こちらの場合は、小雷村がいろいろネックになってくるようで雷東宝自身の好意も、それを期待している小雷村出身者の甘えと悪意と同じことになっています。困難な場面を共に切り抜けてきた宮書記との関係にもひびが入り、良くも悪くも雷東宝の「独裁」に近かった雷霆電纜集群に対して彼を追い出そうという動きが出てきます。

 

 それぞれが困難な状況に直面するエピソードが続いた今回視聴分、終わりの方ではなんとか起死回生ができそうな兆しが見えてきました。

 宋雲輝の工場では期限ぎりぎりになって農業用の殺虫剤ではなく家庭用としての竹胺の有効性を発見、それが認められるかどうかというところ。

 雷東宝は、彼に不満を持つ行員たちに現金を持たせて去らせ、雷霆電纜集群を株式会社に変えることを宣言する。

 そして、楊巡はもはや彼だけの「もの」ではなくなった商場の建設現場で、梁凡によって放置された工区に再度希望を見出しています。

 

 今回視聴したパートでは、とにかく楊巡の董子健がすばらしかった。楊巡は、自分一人の力でのし上がってきたつもりで他人の忠告など無視しても、二重帳簿でもなんでも、どんな乱暴な手段でもこれまではなんとかうまく切り抜けてきた。ところが、経営のプロ梁思申一家の手にかかるとぼろぼろとメッキがはがされていく。
 そんな楊巡が絶好調からどん底に突き落とされ、なんとか這い上がろうとあがく表情の変化が見事で目が離せませんだ。変な言い方ですが、とにかくアップに耐える俳優さんですね。

 

 そして、4人目の主人公扱いをされている梁思申ですが、やっとドラマの中心に入ってきた感じです。今のところ、楊巡パートのメインキャラですが、楊巡に対してはきっちり対応した彼女も、東海加工での職務の上では思うようにいかない事態も出てきています。これから、彼女と宋雲輝の関係が師弟から変わっていくとは聞いているんですが、どうにもそういう雰囲気を感じられないのです。残り半分で恋愛ドラマも展開するんですかね、それとも梁パパが無理に娘を押し付ける?とか思ってる意地の悪い視聴者ですw