江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

浮図縁 その1

1~12集

 

 2023年2作目は「浮図縁」
 別タイトルを浮図塔(浮图塔)、浮屠塔となっています。これは仏塔のことだそうで、冒頭で皇帝が死に、才人だった女主が搭の中で殉死させられかけるという場面から始まっています。

 実はこの場面で、見るのやめようかな?と思いました。ドラマの中でかつてこういう野蛮な風習があったと説明されています。架空歴史なのに、それ言う?とか思うのはこちらに置いといて・・・年末に見た「星河長明」同様、やっぱり女主の言動がカチンと来てしまいました。なんとか殉死から逃れようとするのは当然としても、結局自分一人助かって、その後なんの後悔もないんですよね~だから、もうちょっと設定に工夫がほしい、最初から殉死させられるのは人脈も金もない彼女一人だったとしとけばいいだけと思うのですけどね~

 

 ま、それはともかく。

 このドラマ、弟の仇を討つために恨みを抱いて掌印太监に上り詰め、皇帝に次ぐ権力を手にしている肖鐸と先帝の才人歩音楼が主人公。殺されかけた歩音楼は、皇帝の弟福王慕容高巩に頼まれた肖鐸によって助け出されます。

 灯篭を作るのだけが趣味という福王は、皇帝の跡継ぎ争いに巻き込まれ、ついには思いもよらなかった皇帝になってしまいます。

 

 肖鐸は皇后との皇帝跡継ぎ争いに勝利したことになりますが、彼にはまだまだ狙うところがあります。

 一方で、歩音楼は浮図塔から助け出され、皇后の魔の手からも救われ、福王改め皇帝の庇護を受けることになりますが、本人は勝手にさせてほしい、自由自在に暮らしたいと皇陵に移ることを希望する。

 今度はここで皇陵を支配する劉公公の魔の手から逃れる一幕。

 大切な歩音楼に何をする!と怒り心頭の皇帝慕容高巩に加えて、表向きは迷惑顔の肖鐸までが彼女に都に戻るように要求。結果、宮中ではなく肖鐸の屋敷に移ることになります。そこから今度は、男を誘う手管を覚えてこいとあおられて妓女に弟子入りする一幕。

 

 このドラマ、見かけは無表情肖鐸の復讐話メインの重い展開かと思いましたが、そんなことはないおおむね喜劇ですね。大げさな科白とかドタバタした演出もあまりなく、キャラ設定と思いのすれ違い、歩音楼の独白で笑いを誘ってきます。年末年始にはふさわしい感じのドラマです。

 

 これから肖鐸と歩音楼、皇帝慕容高巩を巡る恋愛劇その他、皇帝の座を巡る争いパート2とか南苑国との争いなんかが展開していくものと思われます。

 


 王鶴唳の演じる男主肖鐸が太監という設定は、珍しいように思います。でも、最後になって実は切ってません~とかならないんでしょうねw
 キャラとしては冷酷な昭定司の掌印(ボス?)ですが、いつの間にか歩音楼のペースに巻き込まれ彼女に対して気持ちが動いています。無表情なのに、内心見え見えというのは「蒼蘭訣」の東方青蒼とよく似ています。

 


 女主歩音楼は陳鈺琪。彼女のドラマは何本か見ていますが、コメディを見るのは初めて。大きな目とよく動く表情がコメディ向きかも?

 

 気の弱い慕容高巩が何潤東。彼の作品もけっこうたくさん見ていますが、大きな体で肝っ玉の小さい人物というようなキャラを演じているのは初めてのような気がします。
 でも、最後まで行くと黒化するんじゃないか?と思うのは、横にくっついてる太監がおせっかいなうえに勝手に動くせいでもあります~「夢華録」のあの下僕を思い出す・・・

 ということで、こちらも視聴継続決定。

 

 私に向いてるかどうかわからないけど、劉亦菲の「去有風的地方」も始まったし、あちこちからお薦めされてる「孤独的野獣」も見てみたいし、「山河月明」や「猟罪図鑑」の日本版も出てきたし、なんか忙しいぞw