江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

画皮2

あたりです~

 なるほど、この夏中華世界で大ヒットになったというのもわかる映画でした。
 
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 正直はじめの方は、また陳坤、趙薇、周迅の三角関係と妖怪退治の馮紹峰がドニイばりの大活躍かと思ってたんですが、いい意味で裏切られました。
 
 漢の靖公主とそのもと侍衛で現在は辺境の白城を守る霍心のなかなか結ばれない関係に、人間になりたい妖狐小唯がからむんですが、今回は三角関係というような形にはなっていません。
 
 ひたすらに霍心を求める靖公主、でも身分違いの上、熊から彼女を守りきれなかったと遠ざかった霍心。
 熊に襲われて顔に傷ができたことで、彼が去ったと思う靖公主。
 その彼女に、自分がまとってる人間の顔をあたえ、代わりに人間になるために心をよこせという小唯。
 
 小唯と靖公主の皮をとりかえっこするシーンとか、なんかレズっぽい場面があったり、陳坤との絡みがあったりとけっこうエロチックな場面がそれなりに多かったのもヒットの要因かもしれませんな。
 
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 後半、天狼国の女王やら魔術師やらが出てきて、皇帝との約束だからと公主の嫁入りを求めてくるあたりから、話は大化けして、一気に面白くなりました。
 
 漢の公主が周辺国に降嫁するというなら、いくらでも引っ張ってくる史実はあったと思うんですが、少数民族に配慮したのか、ここでは相手は天狼国ってシリウスだよねえ?
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 しかも、このキャラクターデザイン。
 一瞬、ここはキンメリアかハムナプトラかと目を疑った・・・古いか?
 
 この映画、キャラクターデザインが天野喜孝だし、音楽も日本の人なんで、きっといずれは日本でも出るんじゃないかという予想のもとに、これ以上のあらすじはパスしときます。
 でも、面白かったよ。
 新人監督のやる気十分が伝わってくるようでした。ロマンス、エロス、ファンタジー、戦闘、化物に妖怪にゾンビにかわいい鳥の精、ずっこけ妖怪退治、ひたすら愛する人に尽くす英雄に、妖怪じみた魔術師となんでもありで、お買い得な一本って感じです。
 
 でも、珍しく脚本が破綻してないんで、最後まで楽しく見られました。
 
 ところで、このヴォルデモートかと揶揄されていた天狼国の魔術師をやってる費翔って人、台湾の人気歌手なんだそうでイメージを破壊する配役とか書かれてました。
 もう一人、馮紹峰も眉毛の薄いたよりない妖怪退治屋をやってます。この人、見るたびにイメージが違うんで戸惑います。鴻門宴の項羽とか張P西遊記の二郎神とかいかにもかっこいい役が記憶にあるんですが、今回はコメディ担当。楊幂の雀儿との組み合わせではこちらもせつないラブストーリ。
 陳坤は前作では、どうしようもない二枚目のつっころばしでしたが、今回はきちんと主役でした。
 
 甄子丹という強烈なキャラクターの持ち主が抜けたんで、どうなるかと思ってましたが、3+2の主人公たちがけっこうバランスよく活躍していました。
 
職員&演員
監制:陳国富
導演:烏尔善
脚本:冉平
動作指導:董玮;李才
概念設計:天野喜孝
作曲:石田勝範
 
靖公主  趙薇  
霍 心   陳坤  
小 唯   周迅  
雀 儿   楊幂  
龐 郎   馮紹峰 
天狼巫師 費翔  
天狼女王 陳廷嘉 
天狼国王 鲁諾