1~40集(大結局)
軽いコメディタッチの妖怪退治もの見てるつもりだったんですけど、大化けしてくれました。いい意味で?悪い意味で?
三国志見てるつもりだったらトンデモドラマだったとか、武侠ドラマ見てるつもりだったらラブコメだったとか、見ているうちに「話が違う~~」というのには、もう慣れっこです。けど、この「絶命卦師」とんでもなく重苦しく終わってしまった。
以下、ネタバレ全開しないと説明できないんで、今から見る気のある方は画像から下はスルーしといてくだされ。
このドラマの時代は明代、微妙な感じだけどとにかく土木の変の時。皇帝が親征してしまったんで、皇太后が実権を握り、皇后は六王と不倫、妃の一人は妊娠中。
この幽霊は、かつての皇帝の寵姫李妃らしいのだが、実は偽物でそれを操る妃がいて・・・
と、話がスタート。
天目道長に一目ぼれして「師父~~」とまとわりつく太監の小蘑菇。天目道長に協力するように命じられたが、いやいやな錦衣衛の首領雲湘蓉。この3人が話をまわしていきます。道長の天目瞳はイケメン、凄腕、愛想なし。小蘑菇は15歳という設定で、愛嬌があって、かわいい弟キャラだったはずなんですが・・・仲間にいじめられてつらい目にもあってます。一応ヒロイン枠の雲湘蓉は、実は朝廷に復讐しようとしている主人に仕えている。
全40集といっても時間は1話25分弱なので、普通の長さなら20集分。
その中で、次々に事件の犯人を見つけては、実はその上にもっとたちの悪いのがいて、という話が繰り返される。と、同時に、登場人物たちが次々と正体を明かされ、立場を変えていく。最後まで、ぶれることなかった「いい人」たちはどんどん死んで退場。
気の毒なのは、妖術で狗人間にされて自分の育ての親を噛み殺してしまい、恋人は自分をかばって死んでしまった小蘑菇。だと思ってたら、とんでもない展開が・・・
そもそも李妃の幽霊をでっちあげたのにしても帝位を約束する日月神鼎のありかを示している李妃をモデルにした絵を探すためだったわけです。ところが、小蘑菇が実は偽太監だったうえに、死んだはずの李妃の子どもだったことが判明。皇帝が行方不明になってしまったので、日月神鼎を見つけた小蘑菇が皇帝に。
これで、めでたし・・・で終わったら、普通に面白かったんですけど、ひどい目に遭い続けた小蘑菇が人格崩壊して、とんでもない暴君に。皇太后を初め、母や恋人たちを死に追いやった皇后、六王たちを次々に抹殺。小太監の自分を虐待した元の仲間に仕返し・・・「師父」天目道長はこれを諫めるが、結局は彼も敵認定されてしまう。
もうすっかりうんざりした天目瞳は、ここだけはお約束通りに恋仲になった雲湘蓉を助け出し、道士であることも放棄して、共に去っていく。
そして、やりたい放題の小蘑菇のもとに「皇帝が生きていた」という知らせが来る。
というところで、おしまい。
登場人物たちの誰一人として、いい思いをしていない。最初の三人だけ残して後はほとんど殺されてしまい、小蘑菇は暴君になって末路が見え、とこれでは、見てるほうもだんだんつらくなってくる。
太子妃昇職記と同じく低予算のドラマで、多少のボロはあっても、もっと楽しく見られると思ってたんですけど、まあ見事に裏切られました。
ドラマの出来自体はそれほど悪くもないと思うんですけど、いやあ、後味悪いのなんのって・・・どっと疲れました。
演職員
演員
張暁晨 飾 天目瞳
蘆蒽洁 飾 雲湘蓉
張浩然 飾 小蘑菇
衣妍婷 飾 楽平公主
劉妍希 飾 梁皇后
劉娜萍 飾 寧妃
制作 何風云
監制 蘇銘
導演 劉永煉、范春喜
編劇 胡考勤、潘汐、劉愛銀、董卓尔