1~32集(全)
これもこの夏話題になったミステリドラマ。無証之罪が冬の哈爾浜が舞台なら、こっちは同じく冬の長春。暑気払いなのかね?
とても入り組んだドラマで、見れば見るほどに物語の様相が変化していって、大結局まで見終わっても「これで終わった」という感じがしません。
ミステリなんで、詳細は省くとしても、このドラマの根本の仕掛けに触れないわけにはいきません。だいたい第1集でここはネタ割れするので、以下多少は書いてしまってもまあ没問題かと・・・
ドラマはバラバラ殺人事件の現場に学校出立ての新米が配属されてくるところから始まります。
だから、この彼女が先輩たちにしごかれながら、一人前になっていく話かと思った。
この捜査チームを率いている隊長の周巡、元隊長の関宏峰が顧問として彼女の指導に当たるわけですが、この関宏峰が主人公。彼には一卵性双生児の弟が関宏宇がいるが、この弟が一家五人殺害の犯人として追われ、姿を消していることで警察をやめている。
周巡たちは兄宏峰が弟を匿っているのではないかと疑ってはいるが、その証拠はつかめず、関宏峰の捜査の技術を高く評価する後輩周巡は反対を押し切って、彼を顧問として捜査に加わらせた。
というのがスタート、
実は、兄は弟を自分の部屋に隠していて、自分と入れ替われるように傷跡や体重まで徹底的に見かけをそろえ、警察内部の様子や捜査の技術などをしっかり教え込む。そして、昼は兄が、夜は弟が兄になって、捜査にあたることになる。
つまりこの一卵性双生児の二人が入れ代わり立ち代わり「関宏峰」という役を演じて、周囲を偽るわけです。
そして、明と暗から事件の捜査を行い、同時に弟が犯人とされた事件の真相を求めていく。
時間がたつに従い、この入れ替わりに気づく人間も増えてきて・・・
何より、ドラマを見ていて感心したのが、この一卵性双生児兄弟を演じている潘粤明。一人二役なんですが、はじめの方ではなんとなく違う感じのした兄弟が、入れ替わりに慣れ、弟も捜査に熟達するにしたがって同一人物のようにも見えてきて、それでも性格が違うとか、最後にはどっちがどっちだかわからなくなるまでの変容を子細に演じているのです。
一人二役は珍しくないけど、この兄弟が一緒のシーンの多いこと。それに、ただ二人いるだけではなく、兄弟で殴り合ったりするんですよね。とにかく見かけが全く同じなのに別人に見えるのもすごいなあと感心。
このドラマの成功はこの潘粤明の演技にかかっていたといってもいいんじゃないでしょうか。
それに周巡の王泷正。友人であり信頼する先輩を疑う立場になった彼の苦悩と真実を求める情熱、正義感の板挟み。ハードボイルドなキャラのこの人がついこの前の画江湖之不良人で、筋肉見せびらかしのオネエしてたというのが信じられん。役者ってすごいわ~
そして、緻密なストーリ展開。一体誰が何をしたのか、事件の黒幕は誰だったのか、ラストで捕らえられたのは兄なのか弟なのか・・・正と邪が入れ乱れ、玉ねぎを剥くように次々に登場人物たちの立ち位置が変わっていき、見ているものを落ち着かすことがありません。
登場人物も多く、エピソードごとに新キャラが出てきてそのうち何人かはずっと後までストーリにかかわってくるし、セリフは早口だし、展開も早いし、何より古装劇じゃないもんで、見るのには一苦労でした。
これも、もう第2季を製作することが決まっているようです。でてきたら、きっとまたう~~う~~言いながら見るんでしょうねw
演員
潘粤明 飾 関宏峰
潘粤明 飾 関宏宇
王泷正 飾 周巡
梁 縁 飾 周舒桐
呂暁霖 飾 高亜楠
尹姝貽 飾 趙茜
楊凱迪 飾 劉音
吾文璟 飾 趙鑫誠
劉柏希 飾 韓彬
侯雪龍 飾 小汪
宋乃剛 飾 劉長永
岳小優 飾 葉方舟
職員
出品人 楊偉東 李遂芳 王鳳長 馬李霊珊
制作人 袁玉梅
監 制 五百
導 演 王偉
編 劇 指紋