江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

大軍師司馬懿之虎嘯龍吟 その1

1~10集

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 たいそうな題名になっていますが、早い話がずっと待ってた軍師聯盟の第二季です。
 待ってたかいがありました。おもしろいよ~~おもしろくてたまらんです。
 
 そりゃ九州・海上牧雲記も十分おもしろいし、よくできてもいると頭で納得できても、気持ちは軍師聯盟2一色。
 
 なんかもう見るのが楽しくってw
 琅琊榜に嵌った時とか刺客列伝に嵌った時とよく似たモチベーションでストーリ展開や配役、俳優の演技がピタリと好みにはまってたとしか言えないです。
 
 第一季にあたる大軍師司馬懿之軍師聯盟は、朝廷の権力争いや人間関係中心に話が進み、あの赤壁の戦いでさえ「赤壁に行ってくるぞ」「負けた」とナレ負けしたくらいで、戦争場面まったくなしの三国志ドラマでした。
 第二季は一転して早々から戦争場面が大規模に登場してきました。何しろ「虎嘯龍吟」というくらいで、今回は司馬懿諸葛亮の対決がメインとなってくるので、戦争場面抜きにはならないわけです。
 
 こちらの迫力もなかなかのものですが、私が見たいのは登場人物の人間描写。
 
 好人物のようで何を考えているか今一つ腹の底の見えない主人公の司馬懿を筆頭に、複雑な個性を持つ登場人物たちが緩急自在に演じられ、厳しいストーリ運びの中にもふっとコミカルな演出が入ったり、朝廷や重臣たちの重たいやりとりと如何にもあたたかな司馬懿一家の様子が登場したり・・・とにかく脚本と演出がまさに好みのど真ん中。
 
 それだけに第二季には不安もあったんですが、考えてみれば琅琊榜之風起長林とは違って撮影は一気にやってるんでそんな心配は必要なかったか。
 
 第1集で、曹丕が退場。あちこちからもう惜しむ声が聞こえてきましたが、私もちとがっかり。中の人李晨って、今まで范冰冰の未婚夫って認識しかなかったんで、大開眼晴でした。
 
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 曹丕から位を譲られた曹叡の人物造形がまたユニーク。父親に実の母を殺され、父親の愛情を独占した郭照にも父親にも憎しみを抱いて育ち、性格ねじれています。即位しても、父親の葬儀をスルーするし、生母甄宓の肖像をそっくりにかけないと言って画師たちを殺し、挙句の果てに自分が女装してモデルに・・・
 かと言って、無能な君主かというと、ちゃんと押さえるところは押さえてる。なかなか複雑なキャラです。
 
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 忘れてた。軍師聯盟のラストで、朝廷を去っていた司馬懿は死を目前にした曹丕に呼び戻され、彼を嫌いぬいている曹真、曹休に陳群と共に曹叡の四大輔臣を命じられる。
 
  陸遜率いる呉との戦いに曹休の副将として出陣した司馬懿、息子の司馬師を人質にされたも同然の状況で自分の判断を優先。結局、それで魏軍は全滅を免れる。でも、また曹真たち親戚の恨み買ってます。
 
 曹丕亡き後の曹叡の時代を舞台にした物語が始まったわけですが、もう一人の主人公が諸葛亮
 
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 早速、出師表を出して、出陣。このあたりの演出は重厚で中々見せてくれました。諸葛亮の配役は王洛勇@郭靖@張P版神鵰侠侶の人なんですが、声が周野芒なんですよね。彼の声で朗読される出師表、よかったです。
 
 その出師表を突きつけられた劉禅、こっちのダメっぷりはまたリアルにダメ君主。というかただのアホぼんだな。
 曹叡に比べるまでもない。毎度毎度アホぼんになるこのキャラの造形もおもしろい。
  この字体が他のキャラと違うのは何故w
 
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 孔明率いる蜀に城三つ取られ、戦えば絶対負けると思い責任は取りたくない曹真たちが司馬懿曹叡に推薦すると、あっさり引き受けた司馬懿出陣。
 
 これで、司馬懿vs諸葛亮の戦いの始まり。こうなると、けっこう蜀の孔明陣営の場面が増えてきて、馬謖もきっちり泣いて斬られてしまいました。西県城では城門で琴を弾く諸葛亮と城門の下まで攻めてきた馬上の司馬懿が幻想の中で対話するという場面も登場。あんまりこっちのオカルト方向には進んでほしくない・・・
 
 魏朝廷では、いよいよ曹叡が郭照に手をかけようとし、それをあおる太監辟邪というところ。すっかり忘れていた司馬懿の弟司馬孚が郭照を好きだったネタがここで復活。で、11集に続く。
 
 将軍在上なんかと違って、何がどうなるかは大まかには決まってるのは歴史劇のうれしいところ。
 
 で、明日は琅琊榜之風起長林スタートです。これが一番ドキドキもの。ワクワクでなくて、ヒヤヒヤドキドキ。良作に恵まれた2017年のラストを飾るにふさわしいか!!乞うご期待というところです。