江湖迷人

Yahooブログから引っ越してきた武侠迷のブログです。中華ドラマの古装劇、ミステリ、SF方面を主に取り上げて、感想文を書き連ねてます。ネタバレはしたくはないんですが、ばらし放題になってることも、逆に肝心なことを抜かして何のことかわからないこともあって、あまりあてにはならないので、ご用心ください。

夜天子 その1

1~19集

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 天盛長歌と沙海に法医秦明之幸存者で、勝手に盛り上がってるところにやってきたために後回しになっていますが、かなり好みに合っていて楽しく見ています。軽いタッチで重たいテーマをさらっと扱っている感じです。これも主人公に関わる女性が複数いるんですが、ねばついていないのであまり気にはなりません。
 主人公が突然視聴者に向けて話しかけたりするのは、好みのわかれるところでしょう。私は嫌じゃないです。
 
 主人公葉一天には、徐海喬。彼は醉玲瓏の元湛のような役もいいですが、熱血長安の薩摩多羅とかこの葉一天のような軽みもある役の方が好みかな。この主人公は正義感が強く、弱い立場の人間が権力や金を持っている人間に虐げられているのを見逃すことはできないという英雄体質ですが、武芸ができるわけではなく、口八丁手八丁で事件の解決に乗り出します。
 
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 葉小天は元は親代々の獄卒で、捉えられた高官たちを相手に楽しい小役人ライフを送っていた。それが兄が作った借金を返すための金が必要になって、死刑を控えた囚人楊霖の「大金を払わせるから手紙を家族に届けてくれ」という願いを聞いて、旅立ったところから話が始まります。
 
 到着した楊霖の妻は大変な吝嗇家な上に、内容が愛妾の産んだ子どもに財産を渡せというものだったために激高。一天は楊霖の娘と勘違いした娘夏瑩瑩と、本当の娘でまだ幼い遙遙を連れて、逃げ出すことになる。夏瑩瑩は地方の豪族の娘で縁談を嫌って家出してきている。
 
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 逃げる途中で、さらに展凝児という武芸のできる女性と知り合う。葫県に新任の典史として赴任する途中の艾楓に同行、途中で艾楓が殺され、彼の身代わりになることになった一天。実はこの艾楓、軍事機密の文書がなくなった調査のために兵部から派遣されてきた人物だった。これ、後に続く伏線だと思ってる・・・
 
 一天は持ち前の機転、頭脳の冴え、人懐こさと何より強い正義感を発揮して、うろたえるだけで役に立たない上役たちを尻目に、地元に巣くっていたブラック有力者を排除してしまう。
 
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 やがて、身代わりのお役御免となった一天は、文才がある、字がうまいと科挙を受けることをすすめられ、その気になる。彼の「教養」は牢内で暇を持て余す役人たちから門前の小僧で身につけたものです。
 
 一緒に行動するうちに恋仲になった夏瑩瑩とは結婚を約束しあうが、もう一人展凝児も一天に思いを寄せるようになる。
 
 その凝児が所属する蠱神教の教主に気に入られ、話し相手として出入りするようになった。ところが次期教主の地位を狙う反乱が起こり、その結果、偶然に教主になるためのキーワードを伝えられた一天が新教主になってしまう。
 
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 教主は正式に就任するまでに、一度山を下りて世間を見てくるが、その後は一生山にこもり、子どもを作ることはできないという決まりがあって、一天は老幹部たちと交渉して20年の間世間を見てくることを認めさせる。その間に、結婚して子どもも作れば・・・ということですが、これを知った夏瑩瑩の父親たちは娘の結婚に大反対。そりゃまあそうでしょう。
 
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 話題それますが、この宋祖儿の夏瑩瑩の父親が那年花開月正圓で周瑩の父親役だった劉佩琦、祖父が天龍八部の鐘万仇の魏宗万とすごい顔ぶれw 
 
 とにかく山を下りてきた一天と弟分で弓矢の達人華雲飛に、金持ちのおぼっちゃん羅大享の二人に夏瑩瑩、蠱神教からの付き人二人。しかし、華雲飛はで実は父親から受け継いだ錦衣衛の「草のもの」だし、羅大享の父親羅百川は実は楊応龍の腹心・・・これを息子は知らない。
 
 葉一天は最下位ながらも科挙に合格、彼を好きな凝児に頼まれた安家の支持を受け、元居た葫県に同じ典史として赴任することになる。ところが、「艾典史」にこっぴどくやられた徐伯夷が状元となって、同じ葫県に上官として赴任してくる。
 
 そして、始まる徐伯夷の嫌がらせをどう切り返す?さらに徐伯夷を利用している田妙雯や楊応龍のたくらみは?とドラマの核心部分で近づいてきたところでしょうか?
 
 ほとんど無一文の状態から始まって、ほぼ雪だるま式というかわらしべ長者式にレベルアップ、19集まで来たところでは彼の存在は、特に彼を敵視するものには無視できないものとなっています。何しろ蠱神教の教主、科挙に合格した新人官僚の上に、秘密裏に錦衣衛にスカウトされ、有力者に知らないところで保護され、一方では徐伯夷や花県令をはじめとするこのまま腐敗した状態を維持したい勢力、彼が横取りした形になってしまった蠱神教の楊応龍、彼は朝廷でも権力を握ろうとしているようで・・・このあたりがみんな葉一天の「敵」になってるんですが、彼自身はそういう全体像が見えないまま、身近な「悪」に対抗してはさらに恨みを買っている感じです。
 
 このドラマ、始まったあたりでは怪侠一枝梅のような展開するのかと思いましたが、外れた感じです。最後まで見ると一天がどこまで転がってレベルアップしていくのかが楽しみです。今のところ絶好調の葉一天、そろそろ何か痛い目を見そうな予感がしているところです。さて?
 
 最後になりましたが、このドラマ、7月になくなった計春華が蠱神教の長老役で出ていました。チェックしてなかったので、びっくり・・・エンディングの演員表の名前が四角く枠で囲んであったのが悲しい。エンディングに流れるメイキングでの楽しそうな様子も悲しい、出演は正味1集分だったけど顔が見られたのがうれしく、でもなにかやつれて見えるのが悲しい・・・
 
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